タスカジ、SaaS型BIツールを導入--集計時間を数秒に短縮

NO BUDGET

2018-09-10 14:01

 家事代行マッチングサービス「タスカジ」を運営するタスカジは、SaaS型ビジネスインテリジェンス(BI)ツール「MotionBoard Cloud」を導入。業績指標(KPI)を可視化することで業務改善を進める。

 家事代行マッチングサービスのタスカジは、「タスカジさん」と呼ばれるハウスキーパーを時間単位で紹介するサービス。派遣会社や代理店などの業者が間に入らない個人間契約をインターネットを介してサポートする。

 2018年8月現在、約4万人の利用者数に対し、ハウスキーパーの認定・登録者数は1200人程度にとどまっている。需給の不均等を解消するためには、ハウスキーパー1人当たりの枠数を増やすとともに、稼働率(設定枠に対して実際にどれだけ予約が入ったか)が高くなり過ぎてしまっていないかなど、適切な範囲内に収まっているかを分析し、確認する必要がある。

 同社はこれまで、基幹サーバの履歴データをCSV形式で出力して、オブジェクトストレージサービス「Amazon Simple Storage Service(S3)」に蓄積。そのデータをExcelに読み込み各種業績を集計していた。ただし、この作業に多大な時間と煩雑な手間を費やしており、毎週の定例会に合わせて集計結果を用意するのが精いっぱいの状況だった。

 その後、無償で利用できるツールを試験的に導入したが、複数のテーブルにまたがるデータを横断的に突き合わせるといった柔軟な分析はできず、抜本的な改善にはつながらなかった。

 2017年12月にMotionBoard Cloudを導入。無償のBIツールでは不可能だった複数テーブルを統合した横断的なデータ分析などを実現している。ハウスキーパーごとの毎月の稼働設定枠の分析では、ハウスキーパー一人ひとりの設定枠数の月別推移や稼働率のバラツキなど、その場で柔軟に切り口を変えながら、なおかつ迅速に把握できるようになった。Excelで1週間程度を要していた複雑な集計も、数秒で実行できるようになった。

 また、幹部社員は同じ最新データを共有し、それぞれの視点で分析ができるようになり、データに対する当事者意識が高まった。これにより、キャンペーンなどの施策を実施する際のPDCAサイクルを回すスピードが、週次から日次に短縮した。

 タスカジでは、今後、MotionBoard Cloudをベースに地域的な活動状況の可視化、ウェブサイトを訪れるユーザーの行動把握なども検討している。

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