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パートナー企業のエンジニア単価が決まる仕組みとは - (page 2)

橋田博明 2018年09月13日 07時15分

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パートナー企業のエンジニア単価が決まる仕組みとは

 自社で抱えるITエンジニアではなく、パートナー企業のエンジニアに手伝ってもらうケースも増えています。各社間での相談や引き合いが多いため、エンジニア自身の成長やキャリアなどを考慮したプロジェクトを用意し、さまざまな選択肢を提案する流れとなっています。

 その場合、エンジニアの単価については、少しでも高い方がいいという声も多く、スキルに見合わない額面を出してくる企業も少なくありません。この点は、業界内でも重要な問題と認識されており、議論したいという声が上がったため、今回の議題としました。

技術スキルの要素ではなく、予算で単価を提示するケース

 予算を開示している場合は、エンジニアの技術スキルに関係なく、予算上限の単価で提示されるケースが多く見られます。そのような情報は営業間で直接やり取りすることが多いため、案件の詳細を確認するだけでパートナー企業との単価交渉を諦めるのではなく、相互に納得できるようコミュニケーションを徹底しているという話がありました。忙しさのあまりおろそかになってしまいがちなため、納得感のある意見だと感じました。

クライアント企業と事前に交渉し、予算単価の幅を広げておく

 稼働するエンジニアに応じて、それぞれ個別に予算単価をもらうケースも発生します。予算単価の交渉に備え、クライアント企業側へは自社エンジニアでは補えないことを分かってもらいます。そして、マネジメントの部分なども加味し、多少は予算の幅が広がることを事前に了承してもらいます。その上で、パートナー企業に声を掛け、スキル対象となるエンジニアを探す際に少しでも単価を多めに出せるように備えておくという意見もありました。やはり、他社に比べて単価が高い方が多数の案件に埋もれず、イメージが良いのではないでしょうか。

通期ベース(年間)の実利益で考慮

 パートナー企業のエンジニア単価にどうしても折り合いが付かないが、どうしてもエンジニアの参画がプロジェクトとして必要な場合は、クライアント企業との通期ベース(年間)の実利益を考慮し、そのエンジニアが稼働することによるパフォーマンスを予想します。当初は利幅が小さくても、通期計画をもとにした将来的な実利益を目指し、依頼するケースもあるという意見もありました。

 これは会社の戦略次第かもしれませんが、エンジニア個々の単価を気にすることなく対応できる機動力は、中小企業の成長に欠かせない点だと感じさせる意見でした。

 その他では、パートナー企業との親交を深め、いざというときに協力してもらえる関係を構築しておく。そもそも企業単価が合わない場合は、あえて対応しないように徹底する。クライアント企業とともに対象エンジニアを検討した上で単価を決めて交渉する。このような営業独特の意見も出ました。

 今後、エンジニアの需要は増える一方、供給が足りなくなると言われています。国内地方でのニアショアや発展途上国へのオフショアなどでの対応も広がりつつありますが、プロジェクトの中心部分を分散する流れは、すぐにやってこないと思います。そのような中、エンジニアの確保がビジネスのカギになるのは言うまでもないでしょう。

 IT業界の営業戦略についても、エンジニアの確保や教育体制の構築という部分も含めた形で、もっと精力的にならないといけないのかもしれません。

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