海外コメンタリー

ポストビッグデータの世界--データ蓄積のあるべき姿 - (page 4)

Paul Greenberg (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2018-10-02 06:30

 収集された大規模データの大半は不正確かつ圧倒的な量で、複雑なものであり、サイロに保存されている場合が多い。組織はデータを手にしていると確信している一方、実際に持っているものは次のいずれかでしかない。1つは、ストレージのプロバイダーに利益をもたらすだけの、意味のある信号へと決して変換されない雑音であり、もう1つは使い方が分からず、なぜ使うかすら分からず、何かと結びつけられることも関連付けられることもない、ばらばらの不適切なデータだ。

 収集され、処理され、保存され、使用されるデータは常に目的に見合った整合性を持っていなければならない。その目的を決定するのは、かつては企業だったが、現在では特定の成果を要求する顧客となっているため、処理/保存/使用されるデータの量が変わっている。

 重要なのは収集されたデータの量ではなく、データが実際に持つ有用性なのだ。データに基づく意思決定(自動的に行うにせよ、人の意思決定を助けるにせよ)が推進されるようになるにつれ、プロセスはデータ(過去のデータと新しいデータの双方)の活用方法を継続的に改善していくためにより優れた、そしてよりクリーンなデータとともに、過去の教訓を必要とするようになる。過去に何が起こったのかを学ぶことで、実世界と同様に、次により優れた意思決定が行えるようになる(そしてそれらは人工知能や機械学習の基礎にもなる)。

 いつか必要となるであろう状況に備えてデータを保存しておくことは、無意味な雑音でプロセス自体を汚染する行為に他ならない。組織は、使用したデータの意味、そのデータソース、用途、使用方法を理解しておく必要があるものの、より重要なのはデータの使用と保存に際する該当データの価値命題が何かという点にあるのだ。

 こういった観点があってこそ、顧客の期待を理解し、プロセスを最適化し、成果を達成し、洞察を導き出すといったことを可能にする、完全にリアルタイムで、集約されたデータリポジトリが生み出せる。

 ただ、このような成果を実現するには、優れたデータプラットフォームが必要となる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]