デンソーは9月27日、NRIセキュアテクノロジーズと合弁で自動車向けのサイバーセキュリティ事業を手掛ける新会社「NDIAS」を設立すると発表した。2社が50%ずつ出資し、12月3日の発足を予定する。
新会社は、車載電子製品のセキュリティ診断を中心としたサイバーセキュリティ事業を行う。デンソーの車載品質や車載に適したサイバーセキュリティ技術開発のノウハウ、NRIセキュアの金融システムや重要インフラや民生機器分野におけるセキュリティ診断やコンサルティング事業のノウハウを活用し、自動車の開発段階から量産後に必要となる対応まで一貫した車載電子製品のセキュリティ診断およびコンサルティングを行うとしている。
デンソーは、自動運転やコネクテッドカー時代の到来を迎えて、自動車とあらゆるものやサービスがつながることからハッキングなどの新たな脅威が台頭しつつあると指摘。自動車向けのサイバーセキュリティ要件では、国際標準化に向けた議論が進められているほか、国内でも2020年度中の自動運転の実用化に向けた自動車メーカーを対象とするサイバーセキュリティ対策の義務化、法制度化が検討されていることから、開発段階から量産後までライフサイクル全体でセキュリティ診断や解析を行う必要があるという。
自動車向けのサイバーセキュリティ事業では、2017年9月にカルソニックカンセイとフランスのQuarkslabが合弁で「White Motion」を設立している。