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個人データの来歴や加工履歴をブロックチェーンで一元管理--富士通研が開発

NO BUDGET

2018-09-27 13:13

 富士通研究所は、個人データなどの来歴情報を一元管理できるようにするブロックチェーン拡張技術「ChainedLineage」を開発したと発表した。

 同技術は、データの生成・加工履歴および個人データに対する本人提供の同意状況といった来歴情報を、データ提供の大元から現在のデータにいたるまで、安全に管理し、関係者で共有する技術。企業などが公開したデータの来歴情報を一元管理できるため、複数の企業を経由したデータ加工の履歴を容易に追跡できるほか、同意済み個人データの効率的な入手も可能になる。

 企業間で利用可能なデータの大半は、加工や他のデータとの合成などが加わっているという。そのためデータの信頼性向上には、どのようなデータを使ってどのように加工・分析したかという来歴情報の管理が重要となる。

 従来のデータ加工・分析に関わる履歴管理は、各企業で閉じて行われており、各社に分散して存在する履歴情報を統合し管理する手段がなかった。また、各社が保有する個人データの利用目的、提供データ、提供先などに変更が生じる場合、データ提供者は本人同意の取り直しが必要となり、データ利用者は同意の結果に基づいて個別に個人データを取得するための工数がかかっていた。

「ChainedLineage」全体図
「ChainedLineage」全体図

 今回開発された技術は、複数の企業を経由して生成・加工されたデータ履歴の情報を統合する技術と、複数の個人データを条件指定によるリクエストで一括取得する技術によって構成されている。データ履歴の情報を統合する技術は、加工履歴情報およびデータ取引履歴情報のハッシュ値を介して統合するもの。これにより、従来、企業ごとに保有していたデータ加工履歴情報と、ブロックチェーン上で共有されている企業間データ取引履歴情報を、他の企業からも確認できるようになる。

データ履歴情報を企業間で統合する技術
データ履歴情報を企業間で統合する技術

 同技術によって、ある企業が生成・加工したデータがさらに別の企業に活用されていくデータ活用環境で、加工履歴情報は企業をまたがってチェーン状に統合されていくようになる。このデータ構造は、データ提供元企業の加工履歴情報のハッシュ値がデータ提供先企業への取引履歴情報の中に含まれる。さらに、データ取引履歴情報のハッシュ値がデータ提供先企業の加工履歴情報の中に含まれるように構成されるため、企業をまたがった追跡や改ざんの検出が可能になる。

 複数の個人データを一括取得する技術は、データ流通基盤「富士通VPXテクノロジー」上に、個人データ利用許可の同意ポータルを配置し、アクセス管理プロトコル標準であるUMA2.0を用いて、データ要求元に対する本人の提供同意が済か否かを確認し、データへのアクセス権を与えるもの。このアクセス権をデータ取得リクエスト時に指定する条件(性別、年齢層など)と関連付けることで、複数人の利用許可済個人データの一括取得を可能にする。

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