Salesforce.comとAmazon Web Services(AWS)が、両社のクラウドサービスを連携強化すると発表した。果たして、狙いはどこにあるのか。
両社のクラウドサービスを連携強化
両社の発表によると、AWSの仮想ネットワーク「VPC(Virtual Private Cloud)」からAWSのさまざまなサービスにプライベート接続する機能「AWS PrivateLink」をSalesforceのAPIに対応させるほか、AWSのコンタクトセンターサービス「Amazon Connect」と「Salesforce Service Cloud」の連携強化などを図るという。

Salesforce.comのMarc Benioff(マーク・ベニオフ) CEO。AWSとの提携強化はSalesforceが9月に米サンフランシスコで開催した年次イベント「Dreamforce」で、Benioff氏が発表した(出典:Salesforce.com日本法人のサイト)
これにより、「お客さまはAWSとSalesforceのサービスを横断してセキュアにデータを共有したり、同期をとったりすることが劇的に容易になる」としている(関連記事)
。両社の提携強化に向け、Salesforce.comのBret Taylor(ブレット・テイラー)プレジデント兼最高製品責任者およびAWSコンピュートサービス部門のMatt Garman(マット・ガーマン)バイスプレジデントは、それぞれ次のようにコメントを寄せている。
「SalesforceがAWSと締結した戦略的関係は、お客さまの成功へのコミットメントを共有していることに支えられている。今回発表した連携により、CIO(最高情報責任者)がデジタルトランスフォーメーションを加速する世界で、最も信頼できる2つのクラウドプラットフォームを横断してデータのシェアや同期をセキュアにできることを支援する」(Taylor氏)
「AWSとSalesforceは両社のサービスを連携するというユニークな取り組みを行い、お客さまに拡張したソリューションを提供する。今回発表した連携により、企業は両社が提供するプラットフォームをフルに活用してイノベーションを起こし、インテリジェントでコネクテッドな顧客体験を構築することができると期待している」(Garman氏)