
シスコシステムズ 代表執行役員社長のDave West氏
シスコシステムズは10月4日、2019事業年度の事業戦略説明会を開催した。7月に代表執行役員社長に就任したDave West氏は、日本企業や社会のデジタル変革を支えるセキュアなプラットフォームを目指すとの事業方針を表明した。
West氏は、Cisco Systemsに18年以上在籍し、ネットワーク事業のワールドワイドグローバルセールス バイスプレジデントや、アジア太平洋・日本/中国地域担当最高技術責任者兼アーキテクチャリーダーなどを歴任。前社長の鈴木みゆき氏のアジア太平洋・日本/中国地域担当への昇格に伴って7月に就任し、「ゆかりのある日本市場に、会社を預かる立場で戻れたことをうれしく思う」と述べた。
まず、West氏は2018事業年度の実績を振り返り、製造業分野でパートナー企業と累計10の共同IoTソリューションを提供したことや、京都および東京・日本橋地区でのスマートシティ実証事業の展開などの成果を挙げたと報告。また、ハードウェア製造からソフトウェア・サービス企業への転換、中小企業市場での販売拡大、スポーツおよびエンタテインメント市場へのITソリューションの提供にも手ごたえを得ているとした。
同氏は、いずれの結果も前社長の鈴木みゆき氏の功績だとした上で、2019事業年度の事業方針では、これらの取り組みを継承しつつ、第5世代移動体通信システム(5G)などの新たなテクノロジの台頭を見据えたデジタル変革のためのプラットフォーム展開を掲げる。ここでは、同社のセキュリティソリューションによる安全性が中核になるとした。
事業戦略の細部は、ほぼ現行の取り組みを踏襲する形となるが、同氏はパートナー企業とのエコシステムの拡大、セキュリティ分野などにおける若手人材の育成支援などを通じ、同社の持続的な成長を目指すとしている。

2019事業年度における主要な取り組み