IDC Japanは10月5日、2018年第2四半期(4~6月)の国内サーバ市場動向を発表した。同市場全体の売上額は前年同期比14.3%増の1159億円で、出荷台数は同6.3%増の11万6000台だった。
同社によると、2018年第2四半期の売上額が前年同期比でプラス成長となったのは、2四半期ぶり。x86サーバとその他のサーバが、前年同期比2桁のプラス成長となった。x86サーバは、6四半期連続で前年同期比プラス成長、その他のサーバは3四半期連続で2桁のプラス成長となった。一方、メインフレームは3四半期連続で前年同期比2桁のマイナス成長となった。
x86サーバは、売上額が前年同期比27.7%増の936億円だった。官公庁や文教におけるテクニカル・コンピューティング用途の大口案件、クラウドサービスベンダー、通信、製造向けの大口案件などが貢献し、2桁のプラス成長となった。出荷台数は、同6.4%増の11万4370台だった。
その他のサーバは、売上額が前年同期比38.2%増の91億円だった。金融向けビジネスサーバの大型案件などが貢献し、2桁のプラス成長となった。出荷台数は、同3.7%増の1110台だった。
メインフレームは、売上額が前年同期比38.7%減の132億円だった。前年同期にあった金融、製造向けの大型案件を補うほどの出荷が無く、2桁のマイナス成長となった。
カンパニー別の売上額では、富士通が首位を維持した。メインフレームは前年同期比で2桁のマイナス成長だったが、x86サーバは官公庁や文教向けのテクニカル・コンピューティングの大口案件などがあり2桁のプラス成長、その他のサーバもプラス成長となった。
2位のNECは、その他のサーバが3桁のプラス成長、メインフレームが流通向けの大型案件で2桁のプラス成長となった。x86サーバもプラス成長だった。3位の日本ヒューレット・パッカード(HPE)は、x86サーバがマイナス成長だったが、その他のサーバは金融向けの大型案件があり3桁のプラス成長だった。4位のデル(Dell Inc.)は、ネット企業向けの大口案件などがあり2桁のプラス成長とった。5位のIBMは、メインフレームが2桁のマイナス成長、その他のサーバもマイナス成長だった。
なお、クラウドサービスベンダーを主な出荷先とするODM Directの売上額は同23.4%のプラス成長となり、3位のHPEに次ぐ規模だった。
2018年第2四半期 国内サーバ市場カンパ二―シェア【売上額】(出典:IDC Japan)
出荷台数は、富士通が首位を維持。これに、NEC、HPE、デル、Lenovoが続いた。なお、ODM Directの出荷台数は前年同期比4.6%のプラス成長となり、2位のNECに迫る規模だった。