WANは誰が作るの?
今回はWAN(Wide Area Network)について詳しく述べる。WANはLANとLANをつなぐネットワークである。つなぐといっても、誰がどうやってつなぐというのだろうか。例えば、東京と大阪にオフィスがあったとしよう。この場合、その会社が自分で東京から大阪までネットワークケーブルを引くのだろうか。
これはなかなか難しいものがある。そこで登場するのが通信キャリア(電気通信事業者)と呼ばれる存在だ。通信キャリアはそれぞれの会社で引くことのできないWAN回線を代わりに引いてくれる便利な存在だ。主な通信キャリアとしては以下のような会社が挙げられる。
- NTTコミュニケーションズ
- KDDI
- ソフトバンク
- アルテリア・ネットワークス
それでは通信キャリアはどのようにしてWAN回線を引くのだろうか?
WANを作るネットワークケーブル
LANのことを思い出してほしい。LANでコンピュータとコンピュータをつないでいるものはネットワークケーブル、あるいは電波だった。では、通信キャリアもネットワークケーブルや電波で各拠点をつなぐのだろうか。答えはネットワークケーブルでつなぐのが一般的だが、LANで使われるツイストペアケーブルではなく通常は光ファイバと呼ばれるケーブルを使用する。これはツイストペアケーブルよりも光ファイバの方が、伝送距離が長く伝送速度も速いためだ。
光ファイバは光を伝送するケーブルである。それに対してLANで使われているツイストペアケーブルは電気信号を伝送するケーブルだ。コンピュータから発信されたデータは電気信号としてツイストペアケーブルを通り、途中で光に変換・伝送され、最後にまた電気信号に戻される。
通信キャリアはこの光ファイバを各拠点に引き、拠点間の通信を成立させる。