Atlassianは米国時間10月18日、主力製品であるプロジェクト追跡や管理のためのソフトウェア「Jira」を刷新したと発表した。
Jiraは、簡素なバグトトラッキングソフトとして2002年にリリースされたが、今や同社2位の「Confluence」と合わせると、売上高の3分の2を占めるまでに成長した。顧客は、急成長を遂げる新興企業や多くのFortune 500企業など5万社を超えるという。
Jira Software Teamsの製品担当責任者であるMegan Cook氏は、Jiraは成功を収めているが、同製品の発表以来、ソフトウェア開発の方法は大きく変わったと、米ZDNetに述べた。開発チームは小規模で、素早く柔軟な対応が可能になっており、ソフトウェアを1年に1〜2回ではなく、1日に数回提供している。また、業務チームとソフトウェア開発チーム間で、目標の整合性を図る動きが強まった。新しいJiraは、こうした業界の変化に配慮したという。
刷新されたJiraには、開発チームがタイムライン上で作業状況を確認し、俯瞰的に全体像を評価できるロードマップという新機能がある。これにより、「Powerpoint」や「Excel」などで、ステータスアップデートを作成する必要がなくなる。ユーザーはプロジェクトに遅れが生じた場合など、容易にタイムラインを更新できる。
ロードマップを使えば、チームは各自の作業を追跡し、プロジェクトマネジャーは進捗状況を把握できるほか、マーケティングチームや幹部など、社内のほかの部門ともタイムラインを共有できる。
またAtlassianは、開発者がより自由にワークフローを管理できるようにした。例えば、チームがテンプレートなどから脱却し、開発者がJiraの管理者に依存することなく、必要に応じて機能のオン/オフを行えるようにした。Brereton氏は、「管理者の役割は以前に増して重要になっているため、無駄な作業から解放して、本来の業務に専念できるようにしたかった」と説明する。
新しくなったJiraのボードにより、ユーザーによるワークフロー管理の自由度も高まった。カードを簡単に移動したり、コラムを作成したりして、プロジェクトのワークフローエンジンを更新できる。これまでは、こうした変更を行うには、複雑な設定が必要だった。
さらに他社製ツールとの統合を支援するために、CI/CDステータス向けの「Bitbucket Pipelines」および「Jenkins」、UXとデザイン向けの「InVision」、Adobe製品、「Sketch」、そしてコラボレーション向けの「Slack」「Gmail」「Facebook for Work」などとの統合機能を強化した。
また「Jira Cloud」は、より大規模な企業での導入を想定し、ユーザー数の上限を5000人に増やした。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。