Oracle OpenWorld

オラクル、SaaS製品群にAI機能を拡充--モデル駆動型で業務を自動化 - 17/22

藤本和彦 (編集部) 2018年10月23日 09時32分

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Oracle アプリケーション製品開発担当エグゼクティブバイスプレジデントのSteve Miranda氏
Oracle アプリケーション製品開発担当エグゼクティブバイスプレジデントのSteve Miranda氏

 Oracleの年次カンファレンス「Oracle OpenWorld 2018」が、米国サンフランシスコで10月22~25日にかけて開催されている。初日の基調講演では、アプリケーション製品開発担当エグゼクティブバイスプレジデントのSteve Miranda氏が「Future Proof Your Business with Oracle Apps」と題して、ERP/EPM、SCM、HCM、CXの各製品に関するアップデートを発表した。

 人工知能(AI)の適用範囲が広がっている。さまざまな業務アプリケーションにAI機能が組み込まれ、「パーベイシブAI」と呼ばれる。機械学習によって最適化されるモデル駆動型のアプローチで、ユーザーの行動内容や利用状況などの文脈を読み取って、レコメンドを提供する。

 Miranda氏によると、同社のパーベイシブAIは「Adaptive Intelligent Apps」「Intelligent UX」「Conversational Agents」の3つのコアエレメントで構成される。同社では、特定の業務目的に特化したAIをAdaptive Intelligentと呼んでおり、他社のAI戦略との差別化を図っている。Intelligent UXは、ユーザーの振る舞いに基づいてユーザーインターフェース(UI)を動的にカスタマイズする。繰り返しの作業などをシステムが自動で認識し、ユーザー体験を向上するための施策を提案する。Conversational Agentsは会話型のUIで、AlexaやSiri、Slackなどを通じて音声でタスクを処理できるようになる。

パーペイシブAIを構成する3つのコアエレメント
パーペイシブAIを構成する3つのコアエレメント

 Miranda氏の基調講演では、ERP/EPM、SCM、HCM、CXの各製品に対する最新のアップデートが発表された。各機能のハイライトは次の通りだ。

 「Oracle Enterprise Resource Planning (ERP) Cloud」と「Enterprise Performance Management (EPM) Cloud」のアップデートに関しては、経費精算処理を自動化するチャットボット「Expense Reporting Assistant」が披露された。機械学習技術を用いてレシートの内容を自動で判別し、企業ポリシーに沿った運用を可能にするものになる。

 また、定常作業の自動化を図る「Intelligent Process Automation」、未払い債務の早期支払割引を提案する「Intelligent Payments」、財務やオペレーション上の意思決定の品質とビジネスへの影響を改善する「Intelligent Performance Management」、全てのユーザー、ロール、権限を常時監視する「Advanced Access Controls」といったAI機能の拡張も図られる。

 企業のサブスクリプション管理を支援するサービス「Oracle Subscription Management」も発表された。販売、サービス、フルフィルメント、請求、収益確認、顧客の成功、満足度、契約更新などサブスクリプション管理に必要な機能を提供する。

 「Oracle Human Capital Management (HCM) Cloud」では、最適な採用候補者を抽出する「Best-Fit Candidate」、機械学習技術を用いて不正支払いなどの異常を検出する「Advanced HCM Controls」といったAIアプリが追加された。採用サイクルの短縮やコンプライアンスに要するコスト削減を支援する。

 また、会話型UI「Digital Assistants」を通じて人事に関する質問を音声でやり取りできるようになる。人事部門がIT部門の手を借りずに人事プロセスを構成、パーソナライズ、合理化できるようにする「HCM Experience Design Studio」も追加された。

 「Oracle Customer Experience (CX) Cloud」では、オンラインやオフライン、サードパーティーの顧客データをまとめ、動的な単一顧客ビューを形成する「Oracle CX Unity」が発表された。販売やマーケティング、顧客サービスといったアプリケーションから消費者データを文脈や前後関係に応じてリアルタイムに収集・理解するもの。

 「AI駆動型のマーケティングを実現する。どのチャネルを活用すべきかや、どういう振る舞いをすべきか、ルールではなくモデルでセルフチューニングされる仕組みだ」(Miranda氏)

 クラウドへのアプリケーション移行を支援するためのツール「Oracle Soar」も紹介された。オンプレミス環境からクラウド移行に必要なユーティリティやプロセスを自動化し、コストを最大で30%削減できるとしている。

(取材協力:日本オラクル)

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