パーソナライズメールの配信やSNSを活用して獲得した見込み客に接触し、先方の検討の度合いが高まってきたらいよいよ商談に入ります。この商談に至るまでのやり取り、顧客データや営業ステータスの管理なども、効率的かつ効果的に行いたいですよね。今回は、営業管理に関するお悩みに答えるような形で、マーケティングオートメーション(MA)ツールの活用の可能性や運用のポイントを探っていきます。
MAツールだけでは営業まではカバーできない?
さて、本題に入る前に前提条件を説明します。本連載ではMAツールを取り上げていますが、基本的にMAツールの機能には顧客管理、営業管理などは含まれていない場合が多いです。この部分をカバーするためには、MAツールと連携できる営業支援ツール(SFA)や、顧客管理システム(CRM)を合わせて導入する必要があります。
MAツール、SFA、CRMのカバー範囲
マーケティング部門で獲得した見込み客データをスムーズに営業部門に引き継ぐことは、案件獲得の要になります。マーケティング施策と連動した営業活動の仕組みを作り、顧客獲得率の向上、営業担当者の生産性向上につなげましょう。
では実際に、SFAやCRMとMAツールが連携された環境では、具体的にどのような活用ができるのでしょうか。
1.見込み客の状態を自動識別できる
マーケティング活動で獲得した見込み客データを、そのまま営業のプロセスでも活用できます。オンライン上での見込み客の行動や、オフラインでのやり取りなどを総合的に判断して、見込み客が今どの程度、自社のサービスに興味・関心が高まっているかを判別し、対応すべきかどうかの優先度を付けてくれます。
2.適切なタイミングでのコミュニケーションができる
見込み客のオンライン上での行動(メールの開封、リンクのクリック、オンライン資料の閲覧など)をリアルタイムで検出できるので、興味・関心が高まっているタイミングで、フォローアップの連絡ができます。
3.営業プロセスに基づいた案件管理ができる
組織全体の業績や営業活動の状況を自動的に追跡し、案件の進捗管理なども可能です。