グーグルから「Office 365」へ、MSはLinkedIn従業員1.4万人をいかに移行させたか

Mary Jo Foley (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部 2018年10月29日 15時27分

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 MicrosoftはLinkedInの買収後、LinkedIn部門の事業統合について、同部門に干渉しすぎることのないような注意深いアプローチを採ると繰り返し述べてきた。Microsoft社外の多くの人々にとって、この統合は内部的にも外部的にもゆっくりと、必要最小限しか進んでいないように見受けられていた。しかしMicrosoftが米国時間10月26日に公開したケーススタディによって、より深い部分で同部門を統合する作業が進んでいるということ明らかになった。

 Microsoftが「Microsoft IT Showcase」の一環として公開したケーススタディは、LinkedInの従業員1万4000人を「Office 365」に移行させるという事例についてのものだ。「Linking in LinkedIn: How Microsoft onboarded a social networking giant」(LinkedInとのリンク:Microsoftはいかにしてソーシャルネットワーキング界大手の適応を支援したか)と題されたこのケーススタディにはMicrosoftの慎重な姿勢が随所に表れている。

 Microsoftの中核サービスエンジニアリングおよび運用(CSEO)部門は、同社が2016年に262億ドルでLinkedInを買収した際に、「これまでの統合アプローチを一部考え直す必要があった」ことを認めている。その目標は、「LinkedIn従業員の自立性とのバランスをとり」ながら、GoogleのサービスからOffice 365へと移行させることだったという。

 このケーススタディでも明確に述べられているように、Office 365への移行は必須だったとはいえ、Microsoftの採った方法か、手っ取り早く移行させるかという二者択一で済むような簡単な話ではなかった。細心の注意が必要だったのだ。

 ケーススタディの内容を以下に引用する。

 「ポジティブな反応を生み出すうえで、われわれは双方の組織文化の違いを深く理解するとともに、それぞれの組織の長所を補完しあうようなアプローチを考え出す必要があった。われわれは、LinkedInの従業員が彼らの職務を最適なかたちで、さらにはより磨きをかけたかたちで遂行できるよう、Microsoftの資産へのアクセス/活用をサポートしていくには、このアプローチが理にかなった出発点だと判断した」

 Microsoftの最終的な目標は、LinkedInの全従業員が「Gmail」や「Google Calendar」「Google Hangouts」から「Microsoft Outlook」や「Outlook Calendar」「Microsoft Teams」に移行するようにすることだ。第1段階は2016年12月までにやり取りされたすべての電子メールの移行から開始された。次の段階は、すべての電子メールや連絡先、タスク、カレンダーのイベントを移行することだった。その次は、HangoutsからTeamsへの移行であり、ケーススタディでは「LinkedIn従業員の高い割合が移行するという成功」を収めたとされている。

 CSEOは「LinkedInの従業員はOutlookでは容易ではない一部の特定タスクをGoogle Calendarで実行する場合があった」と認めている。「例えば、LinkedInユーザーは、Google Calendarで複数の建物の複数の部屋を同時に簡単に予約できていた。Outlookの実装でこうしたタスクを行うのはそこまで簡単ではなかった。一貫したユーザーエクスペリエンスを保証するために、LinkedIn移行チームは提供されているAPIを利用して、従業員が複数の会議室を予約するのに利用できる新しいOutlookツールを作った」

 次にCSEOの統合チームが取り組んだ課題は、「Google Docsを強く支持しているユーザー」とされているLinkedInの従業員全員に向け、Office 365アプリを準備することだった。彼らは使い慣れたシンプルなオンラインコラボレーションを求めていた。Microsoftは、ユーザーの導入や利用状況を追跡し、難点となりうるポイントを把握できるようにすることを含む、トレーニングと移行の計画を導入した。

 このケーススタディによると、MicrosoftはOffice 365への移行だけではなく、GitHubなどのほかのチームや今後の買収時の対応に向け、新たなベストプラクティスを構築しようとしているという。

Microsoft
提供:Microsoft

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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