UiPathは10月26日、RPAソフトウェア製品の最新版「UiPath 2018.3」の提供を開始すると発表した。「自動化コンポーネントを組織全体で共有」「UiPath Studioのアーキテクチャの刷新」「手間なくロボットを活用・管理できる幅広い機能」などを追加している。
コンポーネント共有では、「UiPath Go!」マーケットプレイス内、「UiPath Studio」内、「UiPath Orchestrator」内のテナント、またサードパーティーとのコンポーネントなど、組織全体で幅広いコンポーネントを共有・再利用できるようになった。再利用可能なコンポーネントが、自動化プロジェクトの開発スピードを加速し、最終的には組織全体のROI(投資対効果)を促進する。例えばSAPの自動化プロジェクトを作成する場合であれば、ログインやログアウトといった操作を一般化するコンポーネントを再利用できる。
「UiPath 2018.3」の日本語ユーザーインターフェース
アーキテクチャを刷新したUiPath Studioでは、これまで以上に優れた応答性、信頼性、安全性を提供し、より高度な機能を開発することが可能になった。また、再利用可能コンポーネントの実現に加えて、標準のコンポーネントのバージョン選択についての自由度も増しているため、複雑な自動化プロセスであっても、その実行や拡張、アップグレード、トラブルシューティングを容易にサポートできる。
ロボットの活用・管理では、、自動化の実行中にリアルタイムにデータを入力することで、動的にやり取りできる「カスタム入力アクティビティ」が追加された。また、キーボードとマウスアクションの有効化/無効化を指定できる「ユーザー入力ブロックアクティビティ」を利用できるようになった。ユーザー入力ブロックでは、ロボット実行中のユーザーによる不用意な入力を完全に排除して、自動化処理の実行中も高い信頼性で実装できる。
その他の新機能として、レポート/文書/PDFの作成、文書への画像や表の追加、Excelシートでの指定範囲のコピーと貼り付け、フィルタリングなど、最も一般的な数々のOfficeアクティビティをユーザーのワークフローにドラッグ&ドロップできる機能が追加された。また、人間主導型ロボット(Attended Robot)では、コマンドが容易になっただけでなく、非永続的なVDI(仮想デスクトップインフラ)を始め、どのようなマシンにも接続可能になった。これにより、ライセンシング、スケジューリング、プロビジョニングも簡単に実行できるようになった。
さらに管理者は、サポートチームとやり取りする必要なしに、数クリックだけでライセンスの配布と再割当てを実行できるようになった。さらに週末や休日、その他の非操業時にロボットのオフタイムをスケジューリングできる機能も追加された。