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準備開始から運用開始までわずか90日--MSのナデラCEO、海中データセンターを語る

Nick Heath (TechRepublic) 翻訳校正: 編集部

2018-11-02 10:48

 Microsoftの最高経営責任者(CEO)Satya Nadella氏は、海中データセンターは今後、同社のグローバルクラウドプラットフォームの拡大において大きな役割を果たすと語った。

 同社は海中データセンターの設置について研究するプロジェクト「Project Natick」の一環として、スコットランドの海岸沖の海底に長さ約40フィート(12.2m)のデータセンターポッドを設置している。Nadella氏は、このようなポッドが世界中に設置できるようになると予想している。

 同氏は、ロンドンで開催された同社主催のカンファレンス「Future Decoded」で、世界人口の約半分は海岸から120マイル(約193km)以内の範囲に住んでおり、人の住んでいる場所の近くに小規模なデータセンターを構築することで、低遅延でデータをやりとりできるようになると語った。遅延はリアルタイムクラウドサービスやゲームでは重要な要素だ。

 しかしProject Natickは、遅延の低減以外に、データセンターを簡単に素早く設置できる点でも優れているという。

 Nadella氏は「このデータセンターは非常に短期間で構築することができた。サプライチェーン全体を構築するのに、スタートから完成までで90日しかかからなかった」と述べている。

 Project Natickは、あらかじめ構築済みの海中データセンターを設置することで、「意思決定から運用開始まで」にかかる時間を2年間から90日まで短縮することを目指す概念実証プロジェクトだ。

 同プロジェクトのエンジニアは、学会誌「IEEE Spectrum」に掲載された記事の中で、開設までにかかる時間が短縮されれば、Microsoftは将来の需要を予測しなくても、需要に応じてキャパシティを増設できるようになると論じている。同社は、それぞれ数千台のサーバを搭載した海中ポッドを多数設置し、必要に応じてポッドを追加していく方式を想定している。

 今回のデータセンターポッドには、864台のサーバを搭載した12本のラックが配置されており、水冷式の冷却システムで海中に熱を排出する仕組みになっている。このポッドの耐用年数は5年間で、少なくとも1年間は海中にとどめて経過を観察する予定だという。

 Nadella氏は「これは海中に設置され、自己完結型であり、風力発電を利用するため持続可能性が高いという点でもほかに例を見ない試みだ」と語った。

 このポッドの消費電力はフル稼働しているときでも4分の1メガワット以下で、再生可能エネルギーだけで全電力をまかなっているオークニー諸島の電力グリッドに接続されている。

 Microsoftは2016年にも、やや小さいポッドを米カリフォルニア州の海岸沖に設置し、海底でAzureのサービスを運用できるかを検証している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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