あいおいニッセイ同和損害保険、Dynamics 365で業務をRPA化

阿久津良和 2018年11月02日 16時10分

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 あいおいニッセイ同和損害保険と日本マイクロソフト、アビームコンサルティング、シーイーシー(CEC)、UiPathは11月2日、あいおいニッセイ同和損害保険の業務改革プロジェクトに関する記者会見を日本マイクロソフト本社で開催した。あいおいニッセイ同和損害保険 代表取締役副社長 執行役員の黒田正実氏は、「チャレンジしないものに未来はない」と述べ、2021年度までに約138万時間の余力創出や、年間約1200トンのコピー用紙削減を目指すとしている。

日本マイクロソフト Dynamicsビジネス本部長の大谷健氏、CEC サービスインテグレーションビジネスグループ マイクロソフトラウド事業部長の溝道修司氏、あいおいニッセイ同和損害保険 代表取締役副社長執行役員の黒田正実氏、アビームコンサルティグ 執行役員 プリンシパルの安部慶喜氏、UiPath クライアントソリューショ本部 ディレクターの明瀬雅彦氏(左から)
日本マイクロソフト Dynamicsビジネス本部長の大谷健氏、CEC サービスインテグレーションビジネスグループ マイクロソフトラウド事業部長の溝道修司氏、あいおいニッセイ同和損害保険 代表取締役副社長執行役員の黒田正実氏、アビームコンサルティグ 執行役員 プリンシパルの安部慶喜氏、UiPath クライアントソリューショ本部 ディレクターの明瀬雅彦氏(左から)

 あいおいニッセイ同和損害保険を含めたMS&ADインシュアランス グループは、2021年度までの4年間を対象にした中期経営計画「AD Vision 2021」を掲げている。デジタル社会・将来の外部連携を見据えたデータ蓄積・分析基盤を段階的に構築するデジタライゼーションや、自ら変革を生み出す企業文化の構築などを目指すものだが、今回のRPA(ロボティック プロセス オートメーション)もその一環となる。同社は、「既存業務を見直さないと資源が生まれてこない。事務管理部門をフロントに移行させて、新たな付加価値を生み出す」(黒田氏)と、取り組みを説明する。

 一般的にRPAの導入は、コンサルティング企業や、SIerによる全体最適化が主流だが、あいおいニッセイ同和損害保険では経営企画部の約20人と、プロジェクト参画企業の約50人が当事者として取り組むという。2017年度からの同プロジェクトは、当初にPoC(概念実証)を重ねて一部の部署にRPAの導入を開始。一定の成果を得て、「数年前から経営層で(紙ベースのやりとりや二重入力業務などの無駄を)課題として認識していた。だからこそ、中央集権的に会社主導で取り組む」(黒田氏)に至った。

 業務最適化にまつわる課題として、現場の抵抗感がよく話題に上るが、あいおいニッセイ同和損害保険は、「当然反発はある。そこを理解してもらい、自ら業務の企画立案できてこそ継続的業務改革が実現する。労をいとわずに取り組みたい」(黒田氏)とし、人材育成を並行させる姿勢を説明した。プロジェクト担当者も業務最適化の目的を明確にすることに注力しつつ、2018年度上期は経理部、下期は人事部など10部署にRPAを順次導入するという。既にRPA導入を終えた経理部では、作業の上流からデータ化を実現することで4万時間の削減に成功。同社は、エンジニアを雇用してRPAの内製化を目指すという。

あいおいニッセイ同和損害保険経理部におけるRPA化の概要
あいおいニッセイ同和損害保険経理部におけるRPA化の概要

 プロジェクトに参画したアビームコンサルティングは、BPR(ビジネス プロセス リエンジニアリング)を前提としたRPA導入で協力する。「現場型やボトムアップ型ではなく、費用対効果の大きい大量業務を自動化する『直下型』で、『業務削減効果』『プロセスの可視化と再定義』『社員の改革マインド醸成、スキルの獲得』と3つの効果を目指す」(アビームコンサルティグ 執行役員 プリンシパルの安部慶喜氏)

 また、プロジェクトにおいて「Dynamics 365」の事前導入支援や定着支援、運用診断ソリューション「Convergent」を提供するCECは、「Microsoftの技術を引き出してプロジェクト支援に取り組みたい」(CEC サービスインテグレーションビジネスグループ マイクロソフトラウド事業部部長の溝道修司氏)とした。

 日本マイクロソフトは、プラットフォーム型CRM(顧客関係管理)である「xRM」を改めて強調しつつ、「保険業務の次世代プラットフォームとして、営業から事務管理部門までサポートする」(日本マイクロソフト Dynamicsビジネス本部長の大谷健氏)とコメント。UiPathも、ロボットの統括管理を行う「UiPath Orchestrator」をアピールしつつ、「われわれは、UiPathなど各種製品を通じて課題解決をサポートする」(UiPath クライアントソリューショ本部 ディレクターの明瀬雅彦氏)と述べた。

 プロジェクトの背景には、ビジネスデータの活用が存在する。日本マイクロソフトは、Microsoft AzureやOffice 365を通じてデータの利用や活用に取り組んできたが、その枠をビジネスに広げるのが主な目的だ。

 米国時間の9月24日に開催したMicrosoft Ignite 2018で、Adobe Systems、Microsoft、SAPの3社は、各サービスに蓄積したデータ統合を管理・分析することで、ビジネスデータの活用を支援する「Open Data Initiative」の取り組みを発表したが、日本マイクロソフトもDynamics 365を通じて「データのサイロ化を解消し、プラットフォームとして定着させる」と大谷氏はと語る。国内ではシェアを獲得できていなかったDynamics 365だが、同社は「3年でDynamics 365をメインストリームに押し上げる」(大谷氏)と強い自信を見せた。

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