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日本株展望

日経平均急反発でも、短期的な下値リスクは払拭できず--米中間選挙に注目

ZDNet Japan Staff

2018-11-05 10:40

 本記事は楽天証券が提供する「トウシル」の「TOP 3分でわかる!今日の投資戦略」からの転載です。

今日のポイント

  1. 米国株・中国株が反発した流れを受けて、日経平均も急反発
  2. 米金利上昇は引き続き、警戒材料に
  3. 今週の重大イベント:6日に実施される米中間選挙に注目

 これら3点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

米国株・中国株が反発した流れを受けて、日経平均も急反発

 10月に入ってから世界株安に飲まれて日経平均株は急落。しかし、先週は、米国株や中国株が反発した流れを受けて、日経平均も1週間で1059円上昇し、2万2243円と急反発した。

日経平均週足:2017年10月2日~2018年11月2日

日経平均週足:2017年10月2日~2018年11月2日

 日経平均の週足チャートを見ると、上値抵抗線として市場で意識されているのが2万3000円・2万4000円で、下値抵抗線として意識されているのが2万2000円・2万1000円(※注)であることが分かる。

※注:テクニカル分析において、2万1000・2000・3000・4000といったちょうど切りの良い数字が、節目となる必然性はないが、日経平均については、多くの市場参加者が切りの良い数字を売り買いのメドとすることが多いので、そこが節目となる可能性が高くなる。

 先々週、日経平均が2万2000円で下げ止まらず急落。しかし先週は、なんとか2万1000円で下げ止まり、一気に2万2000円台まで戻って一息ついたところである。

 ただし、これで日経平均が下げ止まったと考えるのは早計だ。日経平均反発のきっかけは米国株の反発である。米国株は反発したものの、以下の通り、週足チャートで見ると、まだ下げの勢いを打ち消す強さがない。

NYダウ週足:2017年10月2日~2018年11月2日

NYダウ週足:2017年10月2日~2018年11月2日

米ナスダック総合指数週足:2017年10月2日~2018年11月2日

米ナスダック総合指数週足:2017年10月2日~2018年11月2日

 NYダウは、日経平均とよく似た形状である。一方ナスダックは、かなり異なる動きとなっている。9月までは、ナスダックの強さが際立っていたが、10月以降は、一転して弱い動きとなっている。先週の反発もナスダックは鈍く、上値の重い展開が続きそうである。

 ナスダックは、フェイスブック、アマゾン、グーグル、ネットフリックス、マイクロソフト、アップルなど、世界のITインフラを支配しているIT大手の比率が高いことで知られている。米IT大手は貿易戦争の影響を受けにくく高い成長が見込まれると考えられてきたので、NYダウや日経平均が貿易戦争の不安で下げる時も、最高値更新を続けた。

 ところが、ここに来て下げ足を速めているのは、米IT大手に対し、欧米で課税や規制を強化する動きが出ているためである。最初のきっかけは、今年3月に発覚した「フェイスブック・ショック」だ。

 フェイスブックは世界中の個人情報を独占的に獲得しているにもかかわらず、情報漏えい対策が不十分だったために、重大な情報漏えいを起こした。そこで、欧米でフェイスブック・バッシングが始まり、フェイスブック株が急落。同時に、同じような問題を抱える米IT大手が一斉に急落した。

 ところが4月以降、米IT大手は一斉に買い戻され、ナスダック指数が最高値更新を続ける原動力となった。「いくら社会的非難が高まっても、米IT大手が世界のITインフラを支配して巨額の利益を稼ぐ構造は変わらない」との考えに基づき、投資資金を、さらにIT大手に集中させる動きが広がった。

 順調に上昇してきたナスダックだが、再度10月以降、下げがきつくなっている。米IT大手への社会的批判、課税や規制強化を検討する動きはその後も続いている。それでも、高成長が続くと見られてきたIT大手の業績にやや伸び鈍化の兆しが出たことが嫌気されている。

 今、出てきている7~9月決算が注目を浴びている。米IT大手は軒並み増益だが、それでも、決算発表後に、株価が売られるケースが増えている。好調とは言っても、事前の市場予想をやや下回る例が多いこと、個人情報保護を強化するための対策費が増えてきていることが嫌気されている。

 ナスダック底入れには、まだ時間がかかりそうだ。

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