東京海上日動、外航貨物の保険金請求にブロックチェーン--NTTデータと実証実験を完了

NO BUDGET

2018-11-05 11:01

 東京海上日動火災保険とNTTデータは11月1日、外航貨物海上保険における保険金請求へのブロックチェーン技術適用に向けた実証実験を完了したと発表した。

 この実証は、事故報告書や貨物の損傷写真、Invoice(商業送り状)などの実際の保険金の支払い業務で利用したデータをブロックチェーンに流通させ、欧州・米州・アジアの計8拠点の海外クレーム代理店ならびに鑑定会社へ速やかに共有され、保険金の支払いプロセスに利用できるかを検証するもの。2017年11月から2018年8月にかけて実施された。

 検証した海外の拠点は、欧州はドイツとオランダ、米州は米国とチリ、アジアは中国、台湾、韓国、タイ。

実証実験のイメージ
実証実験のイメージ(出典:東京海上日動、NTTデータ)

 確認された効果として、被保険者(荷主など)側では、保険金請求に必要な書類の用意や提出にかかる業務の削減、保険会社側では海外クレーム代理店への情報共有業務の削減などがある。また、海外クレーム代理店は、保険金請求に必要な書類の案内、取り付けにかかる業務を削減でき、鑑定会社は、保険の契約内容の即時入手による鑑定作業の品質向上が確認された。

確認された期待効果の例
確認された期待効果の例

 今後、両社は同実証実験を通して得られた課題への対応を継続して検討し、2019年度中に一部を実用化することを目指す。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]