上司や家族を上手に説得!--IT資産を購入/アップグレードする23の口実

David Gewirtz (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2018-11-12 06:30

 筆者はいつも読者のことを思い浮かべながら記事を執筆している。そのようにして何年も執筆してきていると、まるで一部の方々が旧知の間柄であるかのように感じられてくる。もっともファッションの好みや支持政党、好きな食べ物は分からない。しかし、すべての人に共通していることが1つある。それは誰もがIT資産の購入とアップグレードについて意思決定を行った経験があるということだ。

 その意思決定の対象が安価なものであり、気楽に行える場合もある。例えばスマートフォンのケースや予備のメモリカード、ケーブル類などだ。しかし、このようなもの以外の意思決定は簡単ではないだろう。新しくデスクトップPCを購入する時が来たのだろうか?データセンターをアップグレードする時期が来たのだろうか?スマートフォンを下取りに出す時期が来たのだろうか?クラウドへの移行を考えなければならないのだろうか?

 こういった意思決定はすべてさまざまな要素によって左右される。高額な投資に関する意思決定において、それを左右する主な要素を完璧に把握しておくことが肝要だ。

 ほとんどの意思決定要素は6つのカテゴリに分類できる。それらは感情と生産性、進化、お金、競争力、健全性/安全性だ。本記事では説得力の強化に役立てられる23の根拠をこれらのカテゴリに分類したうえで説明する。

決済の承認が得られる主張を考え出す

 大きなIT資産を入手するための決済承認を得る必要が次に出てきた時に、これら23の根拠のうちのどれだけ多くが実際に適用できるのかを考えてほしい。そうすることで、意思決定方法についてより良い理解が得られるようになるだろう。

 それに加えて、根拠に重点を置くことで、購買決定に関わる人たちが家族であるか役員であるかにかかわらず、説得力を高められる可能性もある。

 何かが必要だと誰かに頼む場合、個々の根拠を述べることで説得力が増すはずだ。例えば、職場のコンピュータをアップグレードする必要がある場合、古いコンピュータがおんぼろだと上司に述べ立てても良い印象は得られないだろう。

 しかし次のようなアプローチを考えてみてほしい。コンピュータのアップグレードにより生産性が向上する(根拠4)、あるいはミスが低減する(根拠5)、旧式ハードウェアは既にサポートが切れている(根拠7)、現在のマシンを他のことに利用する(根拠15)、古いコンピュータのままでは得られない競争上の優位性を獲得できる(根拠17)といった根拠を挙げるのだ。マネージャーにアップグレードのための資金を拠出してもらおうとする際に、これら根拠がどれほど説得力を持つのかが分かるはずだ。

 ここで注意しておくべき点を述べておきたい。筆者が本記事で挙げている根拠において「それ」と表記しているものは、「アップグレードや購入を検討しているものやサービス」を指している。

 このことを頭に入れたうえで、以下を読み進めてほしい。

カテゴリNo.1:感情

 買い物の心理学に関する名著「Why We Buy: The Science of Shopping」(「われわれはなぜものを買うのか:買い物の科学」の意)の著者であるPaco Underhill氏は、「もしも何かを購入する必要がある場合にのみ店に行き、必要としているものだけを購入するのであれば、経済は崩壊するだろう」と記したうえで、人々が買い物時に購入する商品のうち、60%以上が衝動買いの結果か、買い物リストに載っていないものだと主張している。

 感情がIT資産に関するある種の意思決定の原動力になっている点に疑いはない。欲望と嫌悪という、ある意味で相反する2種類の感情が生み出す力の強さを考えた場合、まずはこれら2つに関する根拠から解説していくのが適切だろう。

根拠1:とにかくそれが欲しい

 次の事実を直視してほしい。われわれの意思決定すべての根底には、感情という要素が横たわっている。筆者はいわゆるマッスル・カーを購入したいと考えており、その根拠として筆者の体型により適している、つまり快適な居住性という点を挙げたい。しかしその欲望の奥底には、とにかくマッスル・カーが欲しいという感情がある。こうした物欲は本物であり、経済の発展に寄与しているのだ。

根拠2:それによって不満を解消できる

 われわれが日々使用しているテクノロジに不満を感じている人はどれだけいるだろうか?われわれが日々感じている不満には、「忍耐」というものがついてまわる。忍耐によってストレスが生み出され、生産性の低下が引き起こされる。忍耐の必要をなくす、あるいは低減できれば、生産性を向上させられるだけでなく、イライラを感じさせられていた時間を有意義に使えるようになる。

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