人事管理ソリューションを手がけるKronosは米国時間11月5日、同社のソフトウェアに、IBMの「Watson」技術を採用したキャリアコーチ機能を搭載するとともに、「AIMEE」という名称の人工知能(AI)エンジンを展開していくと発表した。
KronosとIBMの提携により、パートタイム労働者に「Watson Career Coach」技術がもたらされることになる。これにより作業員は、モバイル機器を介して動作するプライベートなボットを通じてWatsonを利用できるようになる。
IBMによると、Watsonのボットは作業員とのやり取りから学習し、作業員の育成や訓練、そして最終的に雇用の継続に向けた対話を行う。Kronosは、パートタイム労働者の離職率が高い現状を鑑み、1日あたり4000万人の労働者が使用する同社のソフトウェアによって、顧客の労働者定着率を高める手助けをしていきたいと考えている。
KronosとIBMは提携により、Kronosの「Workforce Dimensions Suite」とIBMの「Watson Talent」に次世代テクノロジをもたらす意向だ。具体的には、カスタマイズされた「Watson Career Coach」がWorkforce Dimensionsのデータを利用し、シフト計画や訓練の推奨、コーチングといったワークフォース管理を支援していく。またIBMは、「Kronos Workforce Dimensions Technology Partner」プログラムに参加するという。
Watson Career CoachがWorkforce Dimensionsと連携する様子。
KronosはAIMEEと呼ばれるAIエンジンの展開も発表した。AIMEEは「Artificial Intelligence for Managers and Employees」(管理者および従業員向けのAI)の頭字語だ。今後予定されているWorkforce Dimensions Suiteの一連のアップデートは、AIMEEを中心に据えたものになるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。