MaaSはその段階に応じ、自動運転分野でのレベルのように、5つのレベルに分けられるという。
MaaSレベルの定義
まずは、鉄道会社やバス会社、レンタカー事業者など、1つの交通サービスを1つの事業者が提供している段階がレベル0。この段階では、多くの事業者がひしめき合っているのが通常だという。
そして、さまざまな交通手段がある中で、Googleマップの乗り換え案内やNAVITIMEのように情報を統合するのがレベル1だ。さらに、タクシー予約システムの統合や、交通手段の料金を一括で払うことができるのがレベル2。ここまでの段階では、利便性の向上を主眼とした取り組みとなる。加えて、これらのサービスをサブスクリプションモデルで提供するとレベル3となる。
さらに発展させ、混雑緩和や都市設計により、交通手段を改善する施策を取るのがレベル4だ。レベル3までの段階は民間企業でも推進できるが、レベル4では政府や自治体などとの連携が必要となる。
清水氏によると、サブスクリプションモデルによるモビリティサービスは、ヘルシンキやストックホルムなどで展開されているという。ストックホルムでは、1カ月あたり499ユーロ(約6万円)の定額制で、公共交通やタクシー、シェアカーなどが乗り放題になるサービスが提供されている。都市内の自家用車を減らすことを目的としており、自家用車よりも公共交通を利用した方がコストが抑えられることをアピールしているのだという。
北欧ではサブスクリプションモデルのモビリティサービスが提供されている