プライバシー重視のDNSサービス「1.1.1.1」、Android/iOSアプリを公開

Catalin Cimpanu (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 中村智恵子 高森郁哉 (ガリレオ)

2018-11-12 10:14

 Cloudflareは米国時間11月11日、プライバシー優先のDNSリゾルバサービス「1.1.1.1」のモバイルアプリを正式にリリースした。「Android」および「iOS」に対応したアプリはそれぞれのストアで入手可能だ。

 Cloudflareの1.1.1.1は、4月1日にサービスの提供が始まった。これはベーシックなDNSサーバだが、同社はユーザーにプライバシーとインターネット接続の高速化を約束している。

 1.1.1.1は提供開始以来、数回のDDoS攻撃を受けた。Cloudflareはそうしたトラフィックの大半を軽微なものとみなしてきたが、プライバシー擁護派は成功だと評価した。

 活動家やジャーナリストは、抑圧的な国々でブロックリストを迂回するために同サービスを利用してきた。一般ユーザーは日々のインターネット接続を改善するために利用してきた。

 DNSトラフィックをCloudflareのDNSサーバに通すことは、ISPがDNSログからユーザーのトラフィックを監視することを防ぐことにもなる。もちろん、DNSサービスとして1.1.1.1を利用するだけでは十分ではないだろう。暗号化されたVPNまたはアクセスするウェブサイトがHTTPSをサポートしているかを確認するなど、データを収集するISPからトラフィックを隠すには他の手順も必要だ。

 1.1.1.1を利用するには、ユーザーがローカルのインターネット接続を選択したDNSサーバに設定し、ISPから指定された設定をCloudflareの1.1.1.1のIPアドレスに変更する必要がある。

 Cloudflareは今回、AndroidおよびiOS向けアプリにより、ボタンを押すだけの簡単さで、スマートフォンのプライマリDNSサーバを1.1.1.1に変更できるようにした。

 試用者を限定したベータ版は10月にリリースされ、テストは成功していた。


この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]