オラクルがHPC向けの新たなベアメタルインスタンスを発表

Stephanie Condon (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2018-11-13 12:52

 Oracleは米国時間11月12日、Intelの「Xeon」プロセッサを使用する、「Oracle Cloud Infrastructure」の新たなベアメタルコンピュートインスタンスを提供すると発表した。これらは、CPUベース・GPUベースのハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)ワークロードを対象としたもので、企業にレガシーのHPCワークロードをクラウドに移行するよう促すことを狙っている。

 これらはOracleの新製品「Clustered Network」のサービスで、低遅延・広帯域のRemote Direct Memory Access(RDMA)ネットワークを利用できる。Oracleによれば、クラウドプロバイダが提供するRDMAを利用可能なベアメタルIaaSは、他には存在しないという。

 Cluster Networkは、AIや工学シミュレーションなどのパフォーマンスが重要なワークロードの実行に向いている。

 Oracle Cloud Infrastructureのプロダクトマネジメントおよび戦略担当バイスプレジデントVinay Kumar氏は、プレスリリースで「これまでクラウドでは、高性能なネットワーキング技術(RDMA)が利用できず、価格性能比も十分ではないなど、HPCに対して十分なサービスが提供されていなかった」と述べている。

 Oracleは10月にも、AMDの「EPYC」プロセッサを使用したベアメタルインスタンスを提供しており、このプロセッサを利用できる最大手のクラウドプロバイダになった。また同社は、8基のNvidia VoltaベースのGPUを搭載したベアメタルインスタンスの提供を開始しているほか、Voltaアーキテクチャを利用する深層学習用のツールやHPC用のツールも提供している。

 Oracleの最高技術責任者(CTO)Larry Ellison氏が同社のベアメタルクラウドサービスを初めて紹介したのは、2016年に開催された同社の年次カンファレンス「OpenWorld」でのことだ。同氏は当時、これらのサービスはAmazon Web Servicesに対する重要なアドバンテージだと語っていた。Oracleはクラウド市場でAWS、Microsoft Azure、Google Cloudを追う立場にあるが、今後数年間がクラウドプロバイダにとって重要な時期になると見られる中、同社は依然として、大きなデータベースワークロードを持つエンタープライズ顧客を獲得することに期待をかけている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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