新たな調査で、2019年のIT業界で求められるのは、サイバーセキュリティのスキルや人工知能(AI)分野の人材であることが明らかになった。
Spiceworksが発表したレポート「2019 State of IT Careers」によれば、米国と欧州の企業の3社に1社が、2019年に新たなスタッフを雇用する計画だという。
もっとも多く求められているのはサイバーセキュリティ関連の人材だったが、ほかにも、需要が高いスキルとして、インフラハードウェア、エンドユーザーハードウェア、ネットワークソリューション、ソフトウェア導入が挙がっている。大企業では、AIに関する専門的知識の需要が高い。

Spiceworksは10月の発表で、大企業(従業員数5000人)はサイバーセキュリティやAIの人材を求めるものの、中規模企業(同500~999人)はセキュリティのほか、DevOpsのスキルを必要とする傾向があり、より小規模な企業は、エンドユーザーハードウェアに関するスキルやITインフラに関する知識を持った従業員を欲しがる可能性が高いと述べている。
大企業の回答者は、企業がITの分野で現在直面している最大の課題は、インフラを最新の状態に保つことや、新しい革新的なソリューション(AI、IoT技術など)を導入することだと回答している。
その一方で、中規模な企業は、ITプロジェクトを導入することの重要性を役員に理解してもらうこと、より小規模な企業は妥当なセキュリティ慣行や標準を守らせることが課題だと考えているという。
このレポートは、北米と欧州のITプロフェッショナル1000人の回答に基づいて作成された。回答者自身の今後に関して尋ねた質問では、26%が今後転職する予定だと述べており、8%がIT分野から完全に離れる計画だった。また、6%はITコンサルティングの分野に移りたいと考えており、5%が近く引退する予定だった。