Amazon Web Services(AWS)は米国時間11月26日、新しいモノのインターネット(IoT)マネージドサービスを、年次イベント「re:Invent 2018」で発表した。産業施設などのデータを大規模に収集できる「AWS IoT SiteWise」だ。
IoT SiteWiseは、センサに対応した産業機器向けのサービスだ。データの収集ポイントを監視して、機器の故障や製品の欠陥など、施設全体で起こる問題を特定できるほか、収集したデータを一元管理できる。
現在、プレビューとして提供中のIoT SiteWiseは、ゲートウェイを通じて施設の産業機器と接続する。そして、オンプレミスのデータサーバからデータを収集し、そのデータをAWSクラウドに送信する。
IoT SiteWiseは、「AWS Snowball Edge」ゲートウェイ、もしくはサードパーティー製の産業用ゲートウェイ上でも使用でき、機器センサのデータを保存するオンサイトのサーバと直接、連動する。
さらに、「AWS IoT Events」も発表された。IoTセンサやアプリケーションからのイベントを容易に検出し、対応できるようにする、クラウドベースの新しいフルマネージドIoTサービスだ。
「IoT Eventsは複数センサでイベントを検出し、機器の処理速度の低下といった運用の問題を特定できる。また、問題をサポートチームに通知するなど、アラートを発する」と、同社は声明で説明した。
IoT EventsとIoT SiteWiseはいずれも、米国西部(オレゴン)、米国東部(バージニア北部)、欧州(アイルランド)のリージョンで、プレビューを提供中だ。
またAWSは、「AWS IoT Greengrass」の新機能を発表した。
AWS IoT Greengrassは、「re:Invent 2016」で発表された。これにより、ローカルでのコンピューティング、メッセージング、データキャッシング、同期、機械学習による推論といった機能が、エッジデバイス上で利用可能になる。
2年後を経て今回、AWSはサードパーティー製アプリケーションとAWSサービスに接続するコネクタ、「hardware root of trust」(ハードウェアに根ざした信頼性)を実現する秘密鍵の保管、アイソレーションとアクセス権の設定など、機能を拡充した。
ほかにもプレビューを提供しているサービスに「AWS IoT Things Graph」がある。開発者はドラッグ&ドロップのユーザーインタフェースで、デバイスとウェブサービスをつなぎ、IoTアプリケーションを容易に開発できるという。
開発したアプリケーションは、IoT Greengrass対応デバイスにデプロイできる。現在利用できるのは、米国西部(オレゴン)、米国東部(バージニア北部)、欧州(アイルランド)である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。