Amazon Web Services(AWS)は、サーバレス開発におけるプログラミング言語のサポートを拡大し、「ビルダー」が好きな言語で「AWS Lambda」を利用できるようにするための施策を発表した。
Amazonの最高技術責任者(CTO)Werner Vogels氏は米国時間11月28日、「AWS re:Invent」で行った発表で、顧客には利用したい言語に好みがあり、この取り組みはAWSが顧客の妨げにならないようにするためのものだと語った。
この発表は2つの部分からなっており、サーバレス開発を容易にするための2つの新機能が導入される。
その1つ目は複数の関数で共有されるコードやデータを集中的に管理する「Lambda Layers」であり、もう1つは、関数の開発に任意のプログラミング言語を利用できるようにするためのシンプルなインターフェースである「Lambda Runtime API」だ。
AWSは間もなくC++用とRust用のランタイムを公開する予定で、さらに多くのオープンソースランタイムを提供するために、パートナー企業と協力して作業を進めているという。現在取り組みを進めている言語とパートナーには、Erlang(Alert Logic)、Elixir(Alert Logic)、Cobol(Blu Age)、N|Solid (nodeSource)、PHP(Stackery)などが挙げられている。
Vogels氏はまた、開発者はツールについても好みがあり、同社はこのニーズに応えて、AWS Lambdaで「Custom Runtimes」をサポートし、開発者がサーバレス開発に実行環境を持ち込めるようにしたと発表した。
さらに同社は、「AWS Toolkit for PyCharm」の一般提供開始と、「AWS Toolkit for IntelliJ」と「AWS Toolkit for Visual Studio Code」の開発者プレビューの開始を発表した。後者については、現在GitHubで活発に開発が進められているという。
さらに、「API Gateway」のWebSocket対応も発表された。Vogels氏は、これによって顧客が従来のコンピュート環境からサーバレス環境への移行が容易になるはずだと述べている。
AWSはまた、「AWS Well-Architected Tool」を発表した。AWS Well-Architected Toolは、アーキテクトがAWSのワークロードを見直すために利用できるセルフサービスツールだ。これは、顧客がAWSのベストプラクティスを使ってアーキテクチャの評価や改善を行うために利用できるリソースのパッケージで、「セキュリティイベント」などをはじめとするいくつかのトピックに関する動画や、ベストプラクティスに関するガイドラインや改善プランが含まれている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。