Microsoftは米国時間12月4日、多くの開発者によって利用されている「Windows」フレームワークの「Windows Presentation Foundation」(WPF)と「Windows Forms」(WinForms)、「Windows UI XAML Library」(WinUI)をオープンソースライセンスの下で利用可能にしたと発表した。また同日、「Visual Studio 2019」の初のパブリックプレビュー版を公開した。
Microsoftは、同社の開発者向け年次イベント「Microsoft Connect(); 2018」にあわせ、上述を含む開発関連の発表を数多く実施した。なかでもWPFとWinForms、WinUIのGitHub上でのオープンソース化は、同社が数年前にこれらフレームワークと距離を置こうとしたものの、開発者の間で人気が衰えなかったためにその方針を転換したという経緯を考えると特に、Connect():イベント最大の発表の1つと言ってもよいだろう。
Microsoftは2018年の「Build」カンファレンスでアナウンスした通り、WPF、WinForms、XAML Islands(WinFormsとWPFアプリなどでUniversal Windows Platformのコントロールを利用する仕組み)を使ってクライアントアプリを構築するためのサポートを「.NET Core 3.0」に追加している。
この.NET Core 3.0に関してはMicrosoftは同日、この製品初のプレビュー版を公開したことも発表した。Visual Studio 2019の初のパブリックプレビュー版は同日よりダウンロード可能となっている。このリリースは、開発者がコーディングをより迅速かつ容易に開始/再開できるよう支援することを目的としている。また同社によると、Visual Studio 2019ではさらに広大なコーディング空間が追加されるとともに、より多彩なリファクタリング機能と、より高性能なデバッグ機能がもたらされるという。
またMicrosoftの幹部らによると、Visual Studio 2019は、Gitリポジトリ(ローカルリポジトリか、GitHubや「Azure Repos」などのオンライン上のGitリポジトリであるかを選ばない)との連携機能を高めることを目的として設計されているという。新たに実現されたプルリクエスト関連のエクスペリエンスによって、開発者らは開発エクスペリエンスをないがしろにすることなく、プルリクエスト対象コードのレビューや実行、デバッグが可能になる。
また同社は、コーディングのコラボレーションサービスである「Visual Studio Live Share」をVisual Studio 2019から直接利用できるようにしようとも計画している。同社はVisual Studio 2019に搭載するバージョンのVisual Studio Live Shareにおいて、さらに多くのコラボレーション機能を追加しようとしている。また、これら機能はクロスプラットフォームの軽量開発ツールである「Visual Studio Code」の拡張機能としても利用できるようになるという。
さらにMicrosoftは同日、「Visual Studio 2019 for Mac」(「Xamarin Studio」を再ブランド化したもの)の初のパブリックプレビュー版を利用可能にするとも発表した。この2019年版には新たなウェルカム画面と新たなコードエディタが追加されるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。