「エッジコンピューティングの今を知る(前編)--次なるIT変革の潮流」に続き、後編をお届けする。
調査結果
Edge Computing Index: From Edge to Enterprise(エッジコンピューティングインデックス:エッジからエンタープライズへ)
Futurum Researchは2017年後半に、北米の500社以上の企業(従業員数は500〜5万人)を対象に、エッジコンピューティングに対する取り組み状況(採用や配備、投資の意向など)を調査した。Futurumによると、回答者はすべてエッジコンピューティングの投資に関する意思決定に影響を与える立場であり、「運用スタッフ」が41.8%、「責任者やマネージャー、チームリーダー」レベルが25.6%だったが、「役員や幹部、オーナー、パートナー」は8.6%にとどまったという。
Futurumは4分の3近い企業(72.7%)が既にエッジコンピューティング戦略を実装済み/実装中だと述べている。さらに、ほとんどすべての企業(93.3%)は向こう12カ月でエッジコンピューティングに投資する意向だという。
データ提供:Futurum Research/グラフ作成:米ZDNet
またFuturumは一般企業のDigital Transformation Indexも発表しており、それによると2018年において、企業の68%は「リーダー」や「アダプター」のカテゴリに分類されるという。このため、回答者の72.7%が既にエッジコンピューティングに投資しているという事実は、テクノロジに敏感な企業にとってエッジコンピューティングがホットな話題になっていることを示している。しかし、Futurumは「93.3%の企業が向こう12カ月でエッジコンピューティングに取り組むと回答しているといっても、その投資の規模が示されているわけではない」とも述べている。
Futurumの調査の回答者が抱いているポジティブな意欲は、エッジコンピューティングのデータストリームが業務プロセスにもたらす重要性に関する設問の回答にも表れており、71.8%の回答者はデータストリームが「決定的に重要」あるいは「とても重要」(それぞれ22.2%と49.6%)だと答えている。
データ提供:Futurum Research/グラフ作成:米ZDNet
エッジコンピューティングに対するこういった熱意の原動力は何だろうか?Futurumの調査の回答者らは、「アプリケーションパフォーマンスの向上」(64.6%)や、「リアルタイムアナリティクス/データストリーミング」(54.1%)を挙げている。
データ提供:Futurum Research/グラフ作成:米ZDNet