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2018年版「AI Index」レポートから読み解く人工知能の今

Liam Tung (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部

2018-12-18 13:21

 人工知能(AI)の専門家グループが、2018年版の「Artificial Intelligence Index」(AI Index 2018)レポートを公表した。AIに関する学術研究の増加、業界の導入、政府による言及、特許、コンピュータビジョンと自然言語処理における技術的成果や特許などについて取り上げている。

 2017年版の最初の報告書では、北米のAI動向に焦点を当てていたが、2018年は欧州、中国、韓国、日本における取り組みも含まれている。

 各地域におけるAIの取り組みを測る基準の1つに、公表された学術研究の数がある。それに基づくと、2017年に発表されたAIに関する論文では、欧州が28%を占めてリードしている。次いで、中国の25%、米国の17%が続く。

 最も広く取り上げられているテーマは「機械学習(ML)と確率的推論」で、それに「ニューラルネットワーク」「コンピュータビジョン」が続いた。

 また、国によって注力分野が異なり、中国の論文は「エンジニアリングとテクノロジ」「農業科学」に重点を置いているが、米国と欧州は「人文科学」「医療と健康科学」に集中していた。

 さらに国別の顕著な違いとして、2017年に中国政府は中国企業の4倍に相当するAI論文を作成しているが、米国では、企業によるAI論文の方が明らかに多かった。

 AIに対する関心の高まりは、大学の受講者数にも反映されている。米国では2012年から2017年にかけて、入門レベルのAI講座の受講者数が3.4倍に増加。同期間中に、MLの受講者数は5倍に増えている。中国の清華大学では2010年から2017年にかけて、AIとMLの受講者数が16倍増加した。

 ロボットソフトウェアのダウンロード数も、中国を筆頭に、世界中で増加している。中国はロボットの設置数でも世界をリードしており、2012年から500%増加。2017年には15万台近いロボットが中国で設置され、北米の5万台弱を大きく上回った。

 報告書は、カナダおよび英国の議会と、米国の連邦議会の議事録で、MLとAIが言及された回数についても掘り下げている。1995年から2015年にかけて、米国議会がこれらの技術に言及した数は毎年25回にも及ばなかった。しかし、2018年は100回近くに増えている。また英国では、2015年までほとんど言及されていなかったが、2018年には300回近くへと急増した。

 さらに報告書は、AIが人間レベルの性能で達成した重要な節目についても追跡している。1997年に、IBMのスーパーコンピュータ「Deep Blue」が、チェス世界チャンピオンのGary Kasparov氏との対局で勝利したほか、2011年には「Watson」が米国の人気クイズ番組「Jeopardy」で、人間のチャンピオンに勝利した。2016年には、Google傘下DeepMindの囲碁AI「AlphaGo」が、世界トップ棋士のLee Se-dol氏を破っている。2018年に入ってからは、DeepMindのAIエージェントが「Quake III Arena」のキャプチャー・ザ・フラッグモードで、人間レベルのパフォーマンスを発揮するまでになった。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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