SAPは米国時間12月18日、企業情報管理(EIM)やデータガバナンス分野のアップデートについて発表した。オンプレミスとクラウドポートフォリオにまたがるもので、組み込み型の機能、スタンダロンのサービス、SAP製品とプラットフォームの統合強化などが含まれる。
まず、SAPは「SAP Master Data Governance」「SAP Agile Data Preparation」「SAP Data Services」をそれぞれアップデートした。新しい機能としては、Agile Data Preparationに加わった機械学習機能がある。3製品がMDM(マスタデータ管理)、データの準備、データのエンリッチ化だけでなく、より広くデータガバナンスをカバーするものであるというSAPのメッセージが一層強く示されている。
Master Data Governanceには、データ品質やクレンジングの機能が含まれており、徹底したデータガバナンスを追求する狙いは功を奏しそうだ。さらには、これらの製品は「SAP Data Hub」で実行されるデータパイプラインに統合できるようになっている。
HANA関連では、「SAP HANA smart data integration」「SAP HANA smart data quality」、そして「SAP Agile Data Preparation」で、データの匿名化と列の暗号化などのデータ保護機能が加わっている。SAP HANA smart data integrationは、「SAP Cloud Platform Integration Suite」の一部として利用できるようになった。
さらに、「SAP Master Data Governance on SAP S/4HANA」には、データコンソリデーション、中央でのガバナンス、大量の処理、プロセス分析、マスタデータ品質管理などが含まれている。
これらの発表は興味深いものだ。小規模な機能の強化が多数行われており、SAPのスタック全体が生み出してきた成果となっている。派手ではないが重要であり、強化する取り組みが実を結んでいる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。