キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS、品川区)は1月7日、様々なデータを相互変換する汎用のフォーマット変換ソフトの最新版「EDI-Master TRAN for ANYs Ver4.2」を発表した。サーバOS「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」で稼働するLinux版を追加。Windows版とともに1月7日から販売する。
電話回線を使った従来型の電子データ交換(Electronic Data Interchange:EDI)利用企業は、2024年のINSネットデジタル通信モード提供終了に伴い、インターネットEDIへの移行が必要になる。固定長フォーマットを中心とする従来型EDIに対し、インターネットEDIではXMLやCSVなどのフォーマット採用が増加。従来型の社内システムデータと、インターネットEDIデータを相互変換するためのシステムが必要としている。
EDI-Master TRAN for ANYsは、企業間で交換されるEDIデータを社内システムに連携させるためのフォーマット変換や、社内外の異なるシステム、アプリケーション間のデータ連携が可能。システム連携時の自社システムの改修を最小限に抑え、開発生産性を向上できると説明。固定長やCSV、タグ形式などのテキストデータ、Microsoft AccessやMicrosoft SQL Server、Oracle Database、MySQL、PostgreSQLといったデータベースに対応する。
概要図(キヤノンITS)
大手企業で活用されるRHELへの対応で、UNIXからLinuxへのマイグレーション、堅牢なシステム構築、クラウド環境での稼働など、より幅広いニーズに応えるとしている。
税別ライセンス価格は、Windows版が30万円、Linux版が60万円。ヘルプデスクやソフトウェアのバージョンアップなどが含まれた年間保守サービスパックは、Windows版が4万5000円、Linux版が9万円。
キヤノンITSは、EDI関連のパッケージソフトシリーズ「EDI-Master」を中核とするEDIソリューション事業で、2022年までに年間売上高25億円を目指すとしている。