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最高デジタル責任者とは--"CDO"について今知っておきたい役割や意義

Mark Samuels (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2019-01-10 06:30

最高デジタル責任者とは?

 比較的最近登場した役職である最高デジタル責任者(CDO)の中心的な役割は、デジタル化を通じた既存業務の変革だ。CDOは、デジタル技術の導入によって、新たなビジネスチャンスや収入源、顧客サービスを生み出す。その手法には、紙の書類をデジタル化するといった比較的ありふれたのものから事業部門の再編まで、あらゆるものが含まれる。

 人材紹介会社Harvey Nashで最高経営責任者(CEO)を務めるAlbert Ellis氏は、同社はこれまでに、特に米国の大企業向けに多くのCDOを紹介した実績があると述べている。「実際には、多くのCDOには、テクノロジ分野の経験を持たない、ビジネスを専門とする人材が任命されている」と同氏は言う。「彼らはデジタルビジネスモデルの専門家だ」

最高デジタル責任者と最高情報責任者の仕事はどう違うのか?

 CDOの仕事ではIT技術が重要な役割を果たすため、CDOと最高情報責任者(CIO)の仕事には重なる部分がある。Ellis氏によれば、その結果、この2つの役職には一部で競合が生じているという。ただしCDOには、IT導入のエキスパートというよりも、一般にはチェンジエージェントとしての役割が期待されている。

 「CDOが十分に能力を発揮しており、新たなアプローチを素早く導入できる企業では、クラウドサービスを利用し、従来のような形の社内でのIT開発を回避する傾向がある」とEllis氏は言う。「どの企業でも、ITインフラの責任はCIOが担っている」

 CDOのスキルセットは、CIOとは若干異なる。CDOは必ずしも技術について詳しく知っているわけではないが、優れたコミュニケーション能力を持っている傾向が強い。CDOは、破壊的改革が持つ力について語り、関係者から変革のビジョンに対する賛同を得る。NHS Business Services AuthorityのCDO、Darren Curry氏は、この役職は単にデジタルサービスを導入する以上の役割を担っていると語る。

 「私は人々を支え、ビジョンを定め、スタッフが最高の能力を発揮できるようにする」と同氏は言う。「私は自分を、スタッフがサービスの目的を実現できるように、それを妨げる障害を排除するリーダーだと考えている。組織のリーダーは、CDOであろうとどんな役職であろうとそうすべきだと思う」

 企業には他にもCDOと役割が近い役職がある。企業のデータ(およびセキュリティ)戦略を担う最高データ責任者(略称は同じくCDO)や、主にテクノロジのトレンドやテクノロジがもたらすチャンスをより深く把握する役割を担う最高技術責任者(CTO)などもそうだ。

 またCDOは、IT部門以外の部門とも深く関係している場合があり、特に最高マーケティング責任者(CMO)との結びつきは注目すべき点だ。これは、デジタル化の取り組みの多くがCMOを起点としてきたためだ。また、最高イノベーション責任者も「CIO」と呼ばれる場合があるが、この役職はデジタル化による既存の事業プロセスや事業構造の再構築よりも、むしろ将来的に向けての潜在的な可能性についての責任を負っている場合が多い。

 ただし、CIO、CTO、CDOなどの役職が担っている責任の範囲は、組織によって異なっていることに注意する必要がある。もちろん、これらの経営陣にこれらの役職が存在しない企業もある。

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