IT技術者は月27時間の睡眠不足--寝だめで返済できない“睡眠負債”を解消するには

Eileen Brown (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2019-01-13 08:00

 睡眠は、心身の健康を維持するうえで欠かせない要素の1つだ。私たちの生産性や集中力、そして体重にも影響を与え、健康的なライフスタイルの鍵を握っている。

 しかし、ベッドのオンライン販売を手掛けるBedstarが英国の成人2500人を対象とした調査によると、毎月32.3時間もの睡眠が不足しているという。

 業界別で見ると、何ら驚くことではないかもしれないが、医療業界で働いている人々の睡眠不足が最も深刻であり、月42.4時間も睡眠が不足していることが分かった。

 睡眠負債が最も少ない業界は公共サービスだったが、それでも月21.6時間というかなりの時間の睡眠不足だった。

 睡眠習慣に関するこの調査では、テクノロジ業界に従事する平均的な従業員は、月27時間も睡眠が不足していることを示した。

 National Sleep Foundationによると、「睡眠負債」とは「その人にとって必要な睡眠量と、実際の睡眠量の差」と表現されている。

 十分な睡眠を取れていない人は、そのことに気が付いているのだろうか。この調査では、睡眠不足の人の31.8%が週末に寝だめをすることで、睡眠負債を返済していることが明らかになっており、彼らが睡眠不足を認識していることが示唆されている。

 では、どうして十分な睡眠が取れないのだろうか。これも調査によると、4人に3人(73.5%)が夜眠りにつくときに苦労していると回答しており、睡眠まで平均54分を要しているという。

 私たちの生活がテクノロジやコーヒーに依存していることを考えると、余暇を過ごす中で頭を休ませるのが難しいことは当然といえる。

 調査では、10分の1以上(11.4%)の回答者が夜中にカフェイン飲料(お茶、コーヒー、エナジードリンク)を飲んでおり、30.7%が就寝直前に携帯電話を利用していることを明らかにした。

 残念ながら、一部の専門家は長期の睡眠負債を返済する方法がないと主張している。できる限り最も健康的な生活を送るためには、十分な休息を取れるように習慣を変えることを推奨している。

 さらに、規則正しい睡眠習慣を守り、特に就寝前のカフェインやアルコールを避け、毎日運動をするようアドバイスしている。

 専門家らはまた、眠りにつく前の少なくとも1時間前には電子機器の電源を切り、寝室に持ち込まないようにすることを勧めている。

 ストレスやカフェイン、情報機器を絶つことができれば、なかなか困難だがとても重要とされている1日8時間睡眠を取り戻せるかもしれない。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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