MicrosoftとWalgreens Boots Alliance(WBA)は米国時間1月15日、7年間にわたる戦略的パートナー契約を締結したと発表した。今回の提携により、両社は新たなデジタルヘルス技術やヘルスケアデリバリーモデルを開発していく。またこの契約に基づき、MicrosoftはWBAの戦略的クラウドプロバイダーとなり、WBAは同社のITインフラの大半を「Microsoft Azure」に移行する計画だ。
WBAによると、同社の小売りや薬局、業務サービスといった分野のプラットフォームとともに、特定のレガシーアプリケーションとシステムをAzureに移行するという。また、同社は38万人以上の従業員と、店舗に向けて「Microsoft 365」を展開していく計画だという。
さらにWBAは、Microsoftのテクノロジを活用した「デジタルヘルスコーナー」を2019年から店舗内でパイロット展開するほか、鍵となる市場で両社のジョイントイノベーションセンターの設立を検討していくとも述べた。
共同発表には、「専門の研究開発と他社とのパートナーシップを組み合わせることで、Microsoftのクラウドや人工知能(AI)、IoTテクノロジを活用した、慢性疾患の管理や患者エンゲージメントのアプリケーションスイートとともに、非急性慢性疾患のケアの管理に向けたコネクテッドIoTデバイスのポートフォリオを開発していく計画だ」と記されている。
Microsoftにとって今回の提携は、小売業者がAmazon Web Services(AWS)以外のクラウドベンダーを選択した新たな例となっている。Microsoftは7日に、RaaS(サービスとしての小売)で、米スーパーマーケットチェーン大手のKrogerとの提携を発表している。Krogerは2018年11月にクラウドへの投資をAzureと「Google Cloud Platform」の2つに分割すると発表していた。また、AWSとの戦いを再三にわたって繰り広げているWalmartもMicrosoftとの提携を拡大し、Microsoft 365とAI、IoTツール、Azureを活用していくとしていた。
提供:Chris Bucher
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。