BlackBerryは、コネクテッド製品のセキュリティ、信用度、プライバシー保護に関する調査結果を発表した。
これは米国、英国、カナダの成人4010人を対象に実施したオンライン調査で、回答者の約80%は、現行のコネクテッド製品におけるデータとプライバシーの安全性を信頼していないことが判明した。また、今後の製品購入について尋ねたところ、データのセキュリティとプライバシーにおいて確固たる評判を有する企業の製品を選ぶ可能性が高いと答え、特定のセキュリティ基準を満たす「証明」や「お墨付き」があるコネクテッド製品を選ぶ可能性が高いとの回答が目立った。
ここでいうコネクテッド製品とは、自動車、ドローン、ヘルスモニター、テレビ、防犯カメラ、スマートスピーカーを含む。調査は2018年12月11~12日に行われた。
セキュリティに対する購買意欲については、回答者の過半数(58%)が、Alexaスピーカー、ホームセキュリティ製品、ウェアラブル端末などのコネクテッド製品に対し、データとプライバシーの保護が明白な場合、より高額でも購買の意欲があると回答している。その度合いについては、回答者の過半数が10%未満の増額での購買意欲があると回答し、1割の回答者は最大20%の増額でも購買意欲があると答えた。
コネクテッドカーに関しては、回答者の過半数は、自動車に最高の安全性/セキュリティソフトウェアが使用されていることが明白であれば、高額でも購買の意欲があるとしている。米国の軽車両の推定平均取引価格は、2018年9月時点で3万5742ドルで、このことから、より安全でセキュアなソフトウェアを搭載していれば最大5%高額でも購入すると答えた23%の回答者は、セキュリティに対し1700ドル相当の額を支払う意思があるという計算になる。また、回答者の10%は、最大20%(約7000ドル相当)高額でも購買の意欲があるということになるという。
自動車の音声アシスタントについては、最も信頼できると選ばれたのはGoogle(25%)で、AppleのSiri(19%)、AmazonのAlexa(16%)、MicrosoftのCortana(5%)、IBMのWatson(3%)がこれに続いた。
BlackBerryでは、今回の調査から、一般消費者がセキュリティを懸念し、購入前の製品評価においてこれを考慮する一方、これらの懸念と、一般消費者が実際に行っている技術的な対策には、関連性がないことが明らかだとしている。例えば、調査対象者の23%は、機能やアプリを通じたコネクテッド製品によるデータのアクセスを制限しておらず、17%はデータの制限方法すら知らないと答えている。
さらに、調査対象者の3分の1以上(36%)は、コネクテッド製品の購入時に確認すべきセキュリティ証明書を知らないことを認めている。こうした傾向はカナダと英国の回答者の間でより強く、確認すべきセキュリティ証明書を知らないと答えた回答者の割合は、米国の32%に対し、両国では41%だった。