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松岡功の「今週の明言」

日本オラクル社長が語る「既存顧客へのコミットメント」

松岡功

2019-01-25 10:30

 本連載「松岡功の『今週の明言』」では毎週、ICT業界のキーパーソンたちが記者会見やイベントなどで明言した言葉をいくつか取り上げ、その意味や背景などを解説している。

 今回は、日本オラクルのFrank Obermeier 取締役 執行役社長CEOと、アクセンチュアの望月良太 マネジング・ディレクターの発言を紹介する。

「今後も既存のお客さまに信頼される会社でありたい」
(日本オラクル Frank Obermeier 取締役 執行役社長CEO)

日本オラクルのFrank Obermeier取締役 執行役社長CEO
日本オラクルのFrank Obermeier取締役 執行役社長CEO

 日本オラクルが先頃開いたメディア関係者との2019年賀詞交歓会であいさつに立ったFrank Obermeier(フランク・オーバーマイヤー)氏は、冒頭の発言を繰り返した。中でも「既存のお客さま」を強調していたのが印象的だった。

 Obermeier氏はあいさつの中で、日本オラクルにおける2019年の優先事項として次の3つを挙げた。

 まず1つ目は、同社のクラウドサービス「Oracle Cloud」を提供するための国内データセンター(以下、DC)の開設についてだ。同氏は昨年(2018年)来、東京と大阪の2カ所に国内DCを設ける計画があることは公言していたが、開設時期は2019年内との表現にとどめていた。今回はもう一歩踏み込んで、「東京は今年半ば、大阪は年末までに開設する」と語った。

 その上で同氏は、「当社にとって国内DCの開設は今年の最優先事項だ。データの安全性、ディザスタリカバリ、コンプライアンスといったことから、国内にDCを設置してほしいという声が高まっていた。DC開設を機にお客さまのクラウドへの移行をさらに促進していきたい」と力を込めた。

 2つ目は、同社にとって主力サービスとなる「Oracle Autonomous Database Cloud」の普及拡大だ。最大のユーザーメリットは「Autonomous(自律)」によるデータベース管理の効率化である。同氏は「Oracle Databaseは国内でも1万社以上のお客さまにご利用いただいている。そうした既存のお客さまにクラウドサービスのメリットをご説明して移行を促していきたい」と、先述の国内DC開設とともに訴求していく構えだ。

主力サービスのOracle Autonomous Database Cloud(出典:日本オラクルのサイト)
主力サービスのOracle Autonomous Database Cloud(出典:日本オラクルのサイト)

 そして3つ目は、クラウドアプリケーションの展開だ。すなわち、SaaSの拡大である。中でも同氏が注力したいと挙げたのはERP(統合基幹業務システム)。「当社のERPではオンプレミス版を利用されているお客さまが2500社以上になる。このお客さまにクラウドへ移行していただけるように支援したい。個々のカスタマイズに関わるところもあるので、それを手掛けたパートナー企業とも密接に協力していきたい」との取り組み姿勢を示した。

 改めて、これらの話から読み取れるのは、クラウドへの移行を推進する同社にとってまず注力すべきなのは、移行に際して既存の顧客を取りこぼさないようにすることである。逆に言うと、データベースにしてもアプリケーションにしても取りこぼさずに移行し、これまでの顧客ベースを維持できれば、同社のビジネスは、さしずめ盤石なのである。

 同氏の冒頭の発言は、当たり前の内容ではあるが、そうした背景を踏まえた「既存顧客へのコミットメント」だと、筆者には聞こえた。

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