SAPの米国子会社、公共機関に向けた安全なクラウド提供でGoogle Cloudと提携

Natalie Gagliordi (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2019-01-28 11:47

 国家保安および重要なインフラに関わる顧客向けにソフトウェアとサービスを提供するSAPの米国子会社SAP National Security Services(SAP NS2)がGoogle Cloud Platform(GCP)と提携し、公共分野をターゲットとした事業展開を進める。戦略的提携を通じて、セキュリティ標準「FedRAMP(Federal Risk and Authorization Management Program)」が定めるデータ要件を遵守する必要がある公共分野に対し、高度なクラウドとデータ機能をもたらす狙いだ。

 SAP NS2とGoogle Cloudは、Google Cloudのネットワークインフラと機械学習機能をSAPのインメモリデータベースおよびSAP NS2の安全なクラウドデリバリサービスに統合する。ポイントは、クラウドサービスを通じて公共機関のスタッフがリアルタイムのデータ洞察にアクセスでき、Googleのクラウドインフラ上でミッションクリティカルなアプリケーションとアナリティクスを動かすことができるという点だ。

 「Google Cloudとの提携により、公共分野の顧客に、GCPのリッチなネットワークインフラとオペレーション機能スイートという選択肢を提供できる」とSAP NS2のプレジデント兼最高経営責任者(CEO)Mark Testoni氏は述べている。「われわれの顧客は、Google Cloudの世界レベルのセキュリティとオペレーション機能が加わった安全なクラウド環境で、SAP HANAのパワーにアクセスできる」とTestoni氏は続けている。

 SAP NS2はAmazon Web Services(AWS)とも同様の提携を結んでいる。AWSとは2018年6月、SAPの「Secure HANA Cloud」とAWSの「GovCloud」を組み合わせることで提携している。これにより、SAP NS2の顧客はAWS GovCloudを選択してワークロードを移行し、同時にITAR(International Traffic in Arms Regulations)、国防省のDoD SRG(Security Requirements Guide)、FedRAMPといった要件を遵守できるというものだ。

 GoogleとSAPは2017年よりクラウドで提携関係にある。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]