三越伊勢丹システム・ソリューションズは、Oracleの高速データベース・マシン「Oracle Exadata Database Machine(Oracle Exadata)」を導入し、三越伊勢丹グループ百貨店・クレジットカードの顧客データや商品データを一元的に管理する基盤を新たに構築した。日本オラクルが発表した。
三越伊勢丹システム・ソリューションズでは、従来データウェアハウス専用機を使用して分析用データの管理を行っていたが、高い保守・運用コスト、リソースの制約などが課題となっていた。
「Oracle Exadata」について同社は、従来データウェアハウス専用機と同等以上の処理速度が確保でき、ピークが最大化する日時のデータ検索量にも耐え得る性能を高く評価している。また、従来機のサポート・エンジニアと比較して、「Oracle Database」の知識を保有するエンジニアが三越伊勢丹システム・ソリューションズに多数いることも評価のポイントになった。
2018年2月に導入プロジェクトが開始され、従来機からのアプリケーション改修やデータ移行、並行運用を経て、同年11月下旬に完全移行が完了した。導入後は、ハードウェアの専有面積を65%削減、ピーク時の検索に十分耐え得るシステムを構築できた。またシステムの運行費用は従来と比較して、約30%削減できた。
なお、統合ファイルサーバにはバックアップの用途と併せて、「Oracle ZFS Storage Appliance」も活用しており、移行プロジェクトは、三越伊勢丹システム・ソリューションズ、新日鉄住金ソリューションズが担当している。
今後は、一元管理された百貨店グループおよび、同グループのクレジットカードであるエムアイカードの顧客購買データと様々なデータを連携することで、三越伊勢丹の顧客ごとに精度の高いマーケティング施策を図っていく。また、三越伊勢丹システム・ソリューションズは、分析基盤の移行で得られたノウハウを踏まえ、「Oracle Exadata」への移行を検討中の企業を対象にサービス提供を進めていく。