Googleが提案する新しい働き方を皆さんご存知でしょうか? 一般の方にとってGoogleと言えば検索やブラウザ「Google Chrome」など身近なサービスとして生活に欠かせないものになってきましたが、企業向けでも最新でかつ革新的なソリューションを提供しています。「検索だけじゃないの?」と思われている方のために、様々なビジネスシーンでの活用方法などをご紹介します。
1回目の今回はGoogleのエンタープライズ向けサービス「Chrome Enterprise」を支える「Chromebook」、「Chrome OS」、「G Suite」を分かりやすく解説いたします。
Chromebookとはどんなもの?
Chromebookという名前は数年前から日本で認知されてきたのではないでしょうか。Googleが独自に開発したOSとなるChrome OSを搭載し、世界中で最も使われているウェブブラウザのChromeを動かすために作られたノートPCです。
シルエットは普通のノートPCですが、アプリケーションをインストールして利用するのではなく、Chromeを利用して様々なウェブアプリを実行することに特化しています。もちろんお馴染みのGoogleサービスを簡単に利用することが可能です。
大きな特徴としては、“安心利用”“シンプルさ”“管理が容易”という点があります。安心して利用できる特長として、“多層防御”の原則に基づいて複数の層で情報を保護しており、侵入を受けても他の層が引き続き防御するという機能があります。
その他にウイルス対策、PC起動時に署名の有無を確認するセキュアブートといった強固なセキュリティ機能を標準搭載しており、ユーザーを脅威から守ります。また自動的にOSのアップデートが実行され、常に最新のバージョンが利用できます。
管理面も非常にシンプルです。GoogleはChrome EnterpriseでChromebookに対するポリシーを管理できる機能のライセンスも提供しており、利用すると企業の管理者は1台1台セットアップすることなく、大規模導入や設定変更などを容易に行うことが可能です。Chrome Enterpriseについてはこの後も詳しく解説いたします。
スタイリッシュなデザインのASUS Chromebook「C302CA」(出典:シネックス)
Chromebookは教育機関向け?
Chromebookというと教育機関で使われる端末とイメージされている方が多いかもしれません。調査機関によると2017年においてアメリカの幼稚園年長から高校卒業までを指す“K-12”市場で児童や生徒が使うデバイスの約60%のシェアを占めるほどポピュラーな端末となっています。
世界を見てもニュージーランド、カナダ、スウェーデンといった国々でも同様に、最も使われているデバイスです。海外の教育機関ではICT教育への取り組みが盛んに進んでおり、共有利用や簡単操作、管理のしやすさなどの点からChromebookを導入する学校も増えています。
日本でも導入が進んでおり、埼玉県教育委員会や広尾学園中学校高等学校など公立、私立問わず、利用する教育機関も増えてきました。