AT&Tはスペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2019」で、「Azure」クラウドサービスを擁するMicrosoftと共同で、5Gネットワークを活用したネットワークエッジコンピューティングの実験に取り組んでいることを明かした。
AT&Tは米国時間2月26日、「ビジネスサイトに近い一部の場所で高度なクラウドサービスを実装し、遅延を大きく削減し、ユーザー体験を改善できないかを試している」と説明した。
このソリューションは産業界、それに小売、ヘルスケア、公共の安全、エンターテインメント、製造などにおけるIoTユースケースで重要になるとAT&Tは見ている。企業は低遅延と高い処理能力を享受し、オンプレミスのハードウェアなしにネットワークのルーティングが可能となる。
MicrosoftのAzure Networking担当コーポレートバイスプレジデントYousef Khalidi氏は、「2社のコラボレーションにより、AT&Tの全米ネットワークを通じてMicrosft Azureクラウドサービスが米国中のより多くの顧客やデバイスと接続できるようになる」と述べている。
「デバイスの数が増え、エッジで大量のデータが生成される中で必要とされる低遅延の接続を、2社が協業して実現する」(Khalidi氏)
AT&Tはテキサス州プレイノにあるラボでイスラエルのスタートアップVorpalとも協業しており、ドローンを使ってAzureを使ったネットワークエッジでのコンピューティング機能をテストしているという。
Vorpalが提供する「VigilAir」ソリューションは、警察や空港での利用を想定し、リアルタイムでドローンを検出し、地理情報を認識する。「プレイノのAT&Tテスト環境からAzureクラウドサービスを使ってVigilAirアプリケーションを動かし、AT&TのLTEと5Gネットワークでドローン追跡センサーを接続する。これによりVorpalは低遅延とコンピューティングの拡張性を得られる」と説明している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。