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松岡功の一言もの申す

ERPからデジタル変革支援に注力するSAPの思惑

松岡功

2019-02-28 10:00

 ERPからデジタル変革を支援するベンダーへと変身しつつあるSAP。その日本法人であるSAPジャパンの福田譲社長は「日本型デジタル変革」に注力するという。「日本型」とはどういうことか。

日本型デジタル変革のフレームワーク作りへ

 「日本型デジタル変革のフレームワーク作りに注力したい」――。福田氏は、SAPジャパンが先頃開いた事業戦略に関する記者会見でこう強調した。2019年度(2019年12月期)の重点テーマとして「インテリジェントエンタープライズの普及」「協働イノベーションのためのデジタルエコシステム」とともに挙げた格好だ。(写真1、2)

写真1:会見に臨むSAPジャパンの福田譲代表取締役社長
写真1:会見に臨むSAPジャパンの福田譲代表取締役社長
写真2:2019年度の重点テーマ
写真2:2019年度の重点テーマ

 福田氏の会見内容については関連記事をご覧いただくとして、本稿では冒頭の同氏の発言にある「日本型デジタル変革のフレームワーク作り」に注目したい。

 会見の中で、同氏は日本型デジタル変革に向けたアクションにおいて必要な要素として、「People」「Process」「Place」といった3つの「P」を挙げた。これについて同社は2018年来、「日本でのイノベーション創出における課題」ということで説明を行ってきているが、今回の会見での福田氏のコメントを交えて改めてポイントを紹介しておこう。

 まずPeopleは、「同質から抜け出す」あるいは「“異邦人”と交わる」のがキーポイントで、SAPジャパンが日本独自の取り組みとして昨年3月に発表した「Business Innovators Network」と呼ぶコミュニティーを指す。「物事を変えたいと思っている各分野のプレイヤーたちがどんどん交わって実践していく」(福田氏)というイメージである。

 次にProcessは、「共通言語」あるいは「フレームワーク」がキーポイントで、「新しいものを生み出すには、暗黙知ではなかなかできないので形式知化しようということ」(福田氏)。象徴的な取り組みが「デザインシンキング」である。

 そしてPlaceは、「出島」あるいは「創造性を高める環境」がキーポイントで、「新しい取り組みに対して“治外法権”を認めて好きにやりなさいという環境をつくること」(福田氏)。象徴的なのが2019年2月、東京・大手町ビルに開設した国内最大級のコラボラティブスペース「Inspired.Lab」である。今回の福田氏の会見もこのInspired.Labで行われた。

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