ディップ、社内システムのAWS移行を内製化--移行費用を約10分の1に削減

NO BUDGET

2019-03-03 08:15

 ディップは、社内システムをAmazon Web Services(AWS)へ移行する作業を全て内製化した。三井情報(MKI)の移行ツール「CloudEndure」を活用。移行費用をベンダー見積もり額の約10分の1に収めた。

 ディップは、「バイトル」や「はたらこねっと」などの求人情報サイトを運営する企業。社内システムをオンプレミス環境で運用していたが、ハードウェア更新に伴う作業工数や費用が課題となっていた。そこで仮想化されたサーバのうち一部のサーバが保守切れとなることを契機に、システム基盤をAWSへ移行することにした。

 しかし、システムを再構築してAWSへの移行を検討していたところ、外部ベンダーから提示された費用が想定より高額であったこと、また移行元である物理サーバの保守期限までに移行を完了させる必要があったことから、既存のサーバをそのままAWSへ移行し、移行作業を内製化することとし、費用面と担当者の作業負荷の両面で条件に合ったCloudEndureが採用された。

移行概要
移行概要(出典:三井情報)

 移行対象となったのは2018年8月に保守切れが予定されていた17台の仮想サーバで、社内ウェブシステムや資産管理など重要かつデータ量が10テラバイトにもなるシステムが含まれている。

 移行作業は2018年1月に開始され、担当者3人は並行して通常業務を行いながら、保守期限の同8月までに全ての作業が完了させることができた。移行費用はベンダー見積額の約10分の1に収まり、AWSの利用費用を含めた移行後6年間の運用コストは30%程度の削減が見込まれている。

 CloudEndureについて、同社では画面操作がシンプルで扱いやすいことや、データ同期処理に伴うネットワーク遅延がないこと、管理コンソール上でデータ同期の進捗確認が可能なことなどを評価している。また、海外製ツールであるものの、MKIが提供する日本語サポートが利用可能なことも採用の決め手として挙げている。同社は、今後もハードウェア更新のタイミングに合わせ、CloudEndureを活用してサーバのクラウド移行を継続していくとしている。

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