伊藤忠商事、RPA導入1年で69業務を83のロボットで自動化

NO BUDGET

2019-03-02 08:30

 伊藤忠商事は、RPAソフト「UiPath」を導入し、社員の生産性の向上と高付加価値業務へのシフトを進めている。2019年1月現在、69業務で83のロボットが稼働している。UiPathが2月26日に発表した。

 伊藤忠商事は、2017年春ごろから、RPA(ロボティックプロセスオートメーション)の検討を開始。同10年に初期投資費用を少なく抑えられるという理由から、UiPathの導入を決めた。ロボット開発者を7人育成し、2018年4月には全社展開のためにCOE(Center of Excellence)チームをIT企画部内に立ち上げた。

 情報取集、出荷帳票処理、保険取扱といった各業務で自動化を進めている。

 情報取集では、ウェブサイトから1商品ごとの市況情報を取得して処理する作業をロボットで自動化した。取得した情報をもとに閾(しきい)値超過判定を行った後にExcelへ転記し、閾値を超過していれば担当者へメールを送信する作業をロボットが代行する。その結果、年間148時間に相当する作業の削減に成功し、それまで2品しか情報収集できなかったものを6商品まで対応できるようになった。

 出荷帳票処理では、外出先から送受信するデータをもとに出荷帳票を作成して印刷する作業を自動化した。これにより年間140時間に相当する作業を削減できた。また繁忙期の作業時間を標準化でき、引継ぎ時の手間も軽減されるなどの副次的な効果もみられた。

 保険取扱では、保険会社より保険金支払い予定データをメールで受領後、基幹システムに連携し、保険金支払通知書を出力。その後、各担当部署へ支払通知書と入金予定データを添付してメールを送信という一連の処理を自動化した。これにより、担当者の業務負荷を軽減している。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]