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静かに響く「EU崩壊」の足音--元凶に共通通貨「ユーロ」の問題

ZDNet Japan Staff

2019-03-06 10:21

 本記事は楽天証券が提供する「トウシル」の「TOP 3分でわかる!今日の投資戦略」からの転載です。

今日のポイント

  1. 3月29日に予定されている英国のEU離脱は3カ月延期になる可能性が高い
  2. 英国民がEUからの離脱を望むのはなぜか?
  3. アイルランド国境問題が離脱条件の合意を阻んでいる
  4. EU加盟国にもEUへの不満が蓄積
  5. 共通通貨「ユーロ」の幻想
  6. ドイツにも焦り
  7. 日本株への影響

 これら7点について、楽天証券経済研究所長兼チーフストラテジストの窪田真之氏の見解を紹介する。

 今回は、英国のEU(欧州連合)離脱条件がなかなか決まらない原因となっている「反EU勢力がEU内で拡大している問題」について解説する。

3月29日に予定されている英国のEU離脱は3カ月延期になる可能性が高い

 英国は2019年3月29日にEU離脱を実行の予定だ。ところが、離脱条件についてEUと合意できていない。もし「合意なき離脱」になれば、英国とEUの間の貿易にいきなり関税が復活する。そうなると英国にもEUにも多大なダメージが及ぶ。

 英国進出企業には、合意なき離脱リスクに備えて動き始めたところもある。本田技研工業は、英国での四輪車生産からの撤退を発表した。大手金融機関には、ロンドン拠点をドイツやフランスに移す検討をしているところもある。

 英国議会では「合意なき離脱」だけは避けようと、ぎりぎりの審議が続いている。Theresa May英首相がEUと合意していた離脱案は、英国議会で反対多数で否決されたため、いろいろな修正案が検討されているが、3月中にまとまるのは困難な情勢である。

 英下院は、3月12日までに修正離脱案が議会で承認されなかった場合、離脱期限の延期の是非を審議することを決めた。1回限りで3カ月程度の延期が承認されると考えられる。従って、3月末にいきなり「合意なき離脱」が決まるリスクは低いと考えられている。

 ただし問題は、3カ月延長しても英国議会で離脱条件の合意ができる見込みがないことである。延長後の期限(6月末となる見込み)が迫るときには、再度、合意なき離脱の不安が広がる可能性がある。

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