Salesforceはオーストラリアのシドニーで現地時間3月6日に開催したイベント「Salesforce World Tour Sydney」において、最新の体験学習プラットフォーム「myTrailhead」の世界展開を開始したと発表した。同社は、このプラットフォームによって企業における「学習文化の創造」を支援していくと述べている。
Salesforceのプレジデント兼最高製品責任者(CPO)であるBret Taylor氏は同イベントにおいて、このプラットフォームによって企業の従業員に対する新たなスキルの教育やスキルの向上に向けたサイクルが生み出されると述べた。
同氏は、「企業内に学習の文化を生み出せた場合の影響を考えてみてほしい」と述べ、「こういった新たなテクノロジを導入する際の問題や、デジタル変革における課題について最高経営責任者(CEO)らと話をすると、彼らはしばしば最大の問題がテクノロジにあるのではなく、文化にあることに同意する」と続けた。
同氏は、myTrailheadによって企業内で学習文化が創出されれば、企業全体が「テクノロジのビジョン」を見つけ出せるようになると確信している。
myTrailheadで、企業はSalesforceのオンライン体験学習プラットフォーム「Trailhead」をベースとした、自社のブランド、語り口、トーンを用いた独自のコンテンツをたった数クリックで作成できると同社は述べる。
ガイド付きセットアップに従い、既成のコンテンツ(動画やプレゼンテーションを含む)を活用したり、独自のコンテンツを新規に作成したり、また無料で公開されている「Trailhead」の既成コンテンツをベースに、自社独自の学習文化を容易に作ることが可能だ。
社員は、スキル向上やスキル獲得などのための学習コンテンツにデスクトップからでもモバイルからでもアクセスできる。Trailhead Libraryでは、「ブロックチェーンの基礎」といったようなテクノロジ関連のスキルから、「職場における平等」といったようなソフトスキルまで、多岐に渡った500以上ものモジュールが公開されている。
マネージャーは、チームメンバーに学習コンテンツを割り当て、その状況を、Salesforce AppExchangeの「Trail Tracker」アプリケーションによりトラッキングすることが可能だ。
myTrailheadの価格はユーザーあたり月額25ドルで、「Enterprise Edition」以降の「Sales Cloud」や「Service Cloud」「Platform」ライセンスのアドオンとして提供される。
同社で開発者関係のエグゼクティブバイスプレジデント兼Trailheadのゼネラルマネージャーを務めるSarah Franklin氏は「企業のリーダーは、社内の人材に投資し、独自の学習文化を築き上げることが、ビジネスを発展させていくうえでの重要な戦略だと認識している」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。