編集部からのお知らせ
解説集:台頭するロボット市場のいま
解説集:データ活用で考えるデータの選び方

Box Japan、アプリ開発基盤サービスの国内提供を開始

國谷武史 (編集部)

2019-03-12 14:54

 Box Japanは3月12日、アプリケーション開発基盤「Box Platform」の国内提供を4月1日に開始すると発表した。同社のコンテンツ管理サービスと連携するカスタムアプリケーションを企業などが開発できるようになる。

 Box Platformは、米国などで2015年から提供されている。Boxのクラウド型コンテンツ管理サービスと連携するフロントアプリケーションの開発に必要なアカウント管理機能やAPI、SDK(開発キット)、モバイル向けを含むユーザーインターフェース(UI)テンプレートなどから構成される。Box Platformベースのカスタムアプリケーションでは企業ユーザーの「サービスアカウント」を導入することにより、企業ユーザーがBox自体のアカウントを持たないエンドユーザー(アプリ利用者)を「App User」として管理できるようにする。

「Box Platform」の主な機能
「Box Platform」の主な機能

 先行提供する米国での主なユースケースには、電子契約やローン申請、保険請求といった業務に関するドキュメントファイルの保存や管理、共有などがあるという。また、先進事例ながらビジネスプロセス管理(BPM)や統合基幹業務システム(ERP)と連携した業務処理用途、あるいは医療や不動産など特定業界向けの情報配信サービスの基盤での利用もあるとしている。

 Box Japanは国内提供前の先行事例としてエムスリーデジタルコミュニケーションズ、旭化成ホームズ、社名非公開の会員制サービスにおける契約書データ共用機能にBox Platformが採用されていることも明らかにした。旭化成ホームズでは、住宅関連ドキュメントの管理などにBox Platformを利用するという。

 同日の記者会見では、エムスリーデジタルコミュニケーションズ(M3DC)が近く提供を開始する医療関係者向けオンラインサービス「Medetail(仮称)」でのBox Platformの採用について説明した。同社は医療従事者向けサービスを提供するエムスリーの100%子会社となる。

M3DCが開発中のアプリケーション画面。ファイル共有やビデオ会議ができるサービスは幾つもあるが、医療用途に適したセキュリティ性などから「Box Platform」を採用しているという
M3DCが開発中のアプリケーション画面。ファイル共有やビデオ会議ができるサービスは幾つもあるが、医療用途に適したセキュリティ性などから「Box Platform」を採用しているという

 M3DC 事業開発室 マネージャー アライアンス推進担当の倉内彰氏によれば、Medetailでは、医薬品メーカーなどの営業担当者(MR)の人員減少や活動の制約を背景に、オンラインで医師など医療従事者とMRとのコミュニケーション機能の提供を目的にしている。機密性が極めて高い医療情報を扱うことからドキュメント関連の機能ではBox Platformを採用し、MRと医療従事者との映像会議機能では米国防総省などで導入実績のある映像配信技術の米vidyo.ioを採用した。

 倉内氏によると、Medetailの開発では当初、有名なIaaSやPaaSの利用を検討したが、そこでは付加価値を高めた特色あるアプリケーションやサービスの開発が困難だったという。「有名なPaaSなどではコストメリットがあるものの、便利な情報共有といった機能にとどまる。医療関係者向けのため高いセキュリティレベルの確保と利便性の高いコミュニケーションを両立させる必要があり、Box Platformとvidyo.ioの組み合わせを採用した」(倉内氏)

 Box Japan Box Platform担当部長の浅見顕祐氏は、同サービスを「Box連携に特化した機能特化型PaaS」と説明する。また執行役員 アライアンス・事業開発部長の安達徹也氏は、1400種類以上あるパートナーとの連携機能だけでは難しかったカスタムアプリケーションでのBox連携を可能にするソリューションとの位置付けを説明した。

「Box Platform」の課金の仕組み
「Box Platform」の課金の仕組み

 Box Platformの課金体系は、「月間APIコール数」「月間データ転送量」「ストレージ容量」「月間アクティブユーザー数」の4つを基準として実際に消費する見込みのリソースに応じた費用になるという。また、4つの基準の数値を事前設定したパッケージ「Box Platform Enterprise」も容易する。なお間接販売となり、実際の料金は代理店ごとに異なる。

 また記者会見では、代表取締役社長の古市克明氏が同社の2019事業年度(2020年1月期)の戦略も説明した。有償顧客数が9万2000社以上、国内では4400社以上に達したとし、2019事業年度は今回発表したBox Platformと、上述のパートナー連携ソリューションのベスト・オブ・ブリードの2つを中核にしていくと表明。同社サービスの現在の用途はファイル共有が中心で、今後はクラウドサービスの特徴を生かしたコンテンツ管理に拡大を図るとした。

Box Japan 代表取締役社長の古市克明氏
Box Japan 代表取締役社長の古市克明氏

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

Special PR

特集

CIO

セキュリティ

スペシャル

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. クラウドコンピューティング

    AI導入に立ちはだかる「データ」「複雑さ」「コスト」「人材」の壁をどう乗り切ればいいのか?

  2. クラウドコンピューティング

    【IDC調査】2026年には75%のアプリがAIを実装!導入で遅れた企業はどう“逆転”すべきか?

  3. 運用管理

    経産省調査で明らかに:未だにレガシーシステムを抱える企業が8割!オープン化でよくある課題とは?

  4. 運用管理

    AWS東京リージョンの大規模障害に学ぶ、パブリッククラウド上のシステムの迅速な復旧方法

  5. windows-server

    【ユースケース】ソフトウェア開発にDell EMCインフラ+コンテナを使うメリット

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]