アイ・ティ・アール(ITR)は3月12日、国内IaaS/PaaS市場規模の推移と予測を発表した。これによると、同市場の2017年度の売上金額は3575億5000万円、前年度と比べて34.1%増の成長となった。また、IaaSとPaaSを合算した市場の2017〜2022年度の年平均成長率(CAGR)は23.0%、PaaSは2022年度には2017年度の市場規模の4倍に拡大すると予測される。
IaaS/PaaS市場規模の推移と予測:2016〜2022年度予測(出典:ITR)
ITRでは、IaaS市場について、各ベンダーはクラウドサービスを重点商材として販売に注力しており、ユーザー企業のリソース増強による売り上げの増加を下支えに今後も拡大するとしている。また、PaaS市場については、システムを迅速かつ低リスクで構築することを目的として期待が高まっているとし、提供サービスの種類や数、品質などで差別化が図りやすいPaaSの販売を強化するベンダーが多いことから、導入企業の増加傾向は今後も拡大していくとした。
さらに、このような流れから国内パブリッククラウド市場が今後も成長を続けることは確実で、国内クラウドベンダーは、さらなる売上拡大に向けてグローバルで大きなシェアを持つAmazon Web Services(AWS)とMicrosoft Azureとの差別化が急務となると指摘した。