ServiceNow Japanは3月18日、ITサービス管理などのSaaSの最新バージョン「Madrid」をリリースしたことを発表した。ネイティブモバイルアプリ開発など600以上の新機能を提供する。
Madridは2018年7月に開発がスタートし、約750社のユーザーテストを経て3月上旬に一般提供を開始した。主な新機能は、ネイティブモバイルアプリ開発の「ServiceNow Mobile Studio」と、タスク実行機能の「Agent Workspace」の2つになるという。
ServiceNow Mobile Studioは、iOSおよびAndroid向けのネイティブアプリケーションを作成できるローコード/ノーコード開発ツール。ビジネスユーザーでもコンポーネントやテンプレートなどを活用したドラッグ&ドロップ操作でモバイルアプリを開発できるという。SlackやMicrosoft Teamsなどのコラボレーションサービスとの連携、また、オフライン環境での情報の読み取り/書き込みなどもできるとしている。
「ServiceNow Mobile Studio」の概要
一方のAgent Workspaceは、ITサービス管理(ITMS)やカスタマーサービス管理(CSM)向けのタスク実行機能。前バージョンの「London」では試験提供だったが、MadridバージョンからGA(一般提供)に切り替えられ、ユーザーは顧客などと対話をしながら優先度の高いタスクを実行できるようになる。機械学習を利用してユーザーに最適なヘルプ情報を提示する「Agent Assist」と呼ぶ有償オプションも提供する。
「Agent Workspace」の概要
記者会見した社長の村瀬将思氏は、国内事業の近況を報告。2018年10月のユーザーカンファレンスで発表したNTTコミュニケーションズとの協業による 東京および大阪でのデータセンターの設置が順調に進んでいるとし、「データセンターのファシリティ工事に着手しており、間もなく官公庁や医療、金融などデータ管理の要件が厳しい業界のお客さまにも対応できる見通しだ」と述べた。