福井銀行が分散系システムをIBM Cloudに移行する。これを支援する日本IBMが発表した。IBM Cloudでの業務開始は2019年上半期を予定している。
同行は「VMware on IBM Cloud」を採用し、短期間でクラウド環境を構築、現行のVMware製品上で稼働しているアプリケーションを移行させて迅速な業務開始を目指す。
今回移行する分散系システムは、勘定系システム以外に本部や各部署がそれぞれの業務で構築してきた数百にも及ぶシステムで、同行の事務センターからIBMのデータセンターの仮想基盤上に統合し、運用してきた。今回のクラウド基盤への移行は、現行システムの運用基準と安定稼働そしてセキュリティを維持しながら、基盤リソースの最新化と柔軟性の強化を図ることを目的としている。
同行では、こうした目的を実現できる基盤としてIBM Cloudを採用した。またIBM Cloudでは、クラウド上に顧客ごとの専用環境を構築できるなど、重要情報を扱う銀行業務にも利用できる高度なセキュリティを実現可能なことも採用のポイントとなった。また、IBM Cloudへの移行を支援するサービスである「IBMクラウド・マイグレーション・ファクトリー」による自動化ツールを使用した移行プロセスの簡素化・標準化も評価された。