第1回:リアルタイムなやり取りで時間を削減--今こそ理解しておきたいDropboxのキホン

岡崎隆之 (Dropbox Japan)

2019-04-01 06:45

はじめに

 Dropboxは2007年に創業し、いまでは世界で5億人以上のユーザー、30万以上のチームに利用されているコラボレーションプラットホームです。

 Dropboxが生まれたきっかけは創業者Drew Houstonの「USBメモリを壊してしまいデータを失いそうになった」ことでした。Dropboxはファイルを安全かつ、簡単に取り扱いできるようデザインされており、利便性の高さから急速な成長を遂げました。

 ただ、コラボレーションプラットホームあるいはクラウドストレージと聞いてもピンとこなかったり、利用に不安を覚えたりという方も少なくありません。本連載ではこういった不明点について、どのようにして活用して時間削減や働き方改革につなげていくかをご紹介していきます。

Dropboxとは

 Dropboxを使うと、ファイルをDropboxフォルダにドラッグ&ドロップするだけで、自動的にファイルがクラウドに保管されます。クラウドに保管されたファイルはiOSやAndroidなどモバイルデバイスからいつでも、どこからでも参照できます。これにより移動中や手元にパソコンがない場合でも目的の資料を利用できるようになります。

 また保管したファイルは自動的に過去のバージョンが管理されます。バックアップを取得したり、誤って削除してしまったり上書き保存してしまったりした場合にも簡単に復元することができます。

 このように、Dropboxを使うことによってパソコンや外付けディスク、USBメモリ、iOS/Androidなどスマートデバイスのストレージに保存しておくよりもより、利便性も信頼性も高くなります。

 クラウドストレージと呼ばれるサービスは数え切れないほど誕生しました。今日に至るまで10年以上成長し続けている原動力はこういった高い利便性の他に、より安全に安心して利用できるセキュリティ面での信頼性があるためです。

 Dropboxでは幾重もの保護レイヤを備えた安全な分散型インフラストラクチャに投資を続けています。機能面では一例として無償版(Dropbox Basic)を含め全てのエディションが2段階認証に対応しています。SMSやモバイルアプリ、「U2F」「WebAuth」などのセキュリティキーを利用することができます。これらを利用すれば安全性はさらに高まります。

 このような取り組みを検証するためセキュリティの国際規格「ISO 27001」や「SOC(Service Organization Controls )1、2、3」など広く認められている企画や規制に準拠しています。

 このようにDropboxを使うと、安全性を確保した上でバックアップ取得や復旧作業といった時間、追加費用が抑えられるのはもちろんのこと、データを利用する場所、時間、デバイスの制約から解放されます。

 これにより、仕事にあわせて生活スタイルを決めるのではなく、生活スタイルに合わせて仕事を進める選択肢を得ることができます。たとえば、台風など気象警報が発令されている場合には、自宅で作業を進めることにより、通勤時に生じるリスクを回避しながら継続的に仕事を進めることもできます。

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